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オンラインで世界の仲間と学ぶ
「スタンフォード大学国際教育プログラム2020」を実施

オンラインで世界の仲間と学ぶ 「スタンフォード大学国際教育プログラム2020」を実施

 

N高では、世界を舞台に活躍する人材を育成するため、連携校であるスタンフォード大学の国際教育プログラム「Stanford Pre-Collegiate International Institutes」(※)に毎年参加しています。

 

世界各国から高校生が集まる同プログラムは、約20ヵ国から14〜17歳の生徒たちが参加し、文理学部・工学部・医学部・ビジネス学部で実施されている授業分野を一緒に学ぶという内容です。

 

※ニュース記事からも詳細をご確認いただけます。

国際教育プログラム・スタンフォードオンラインサマースクール~自宅から世界トップレベルの授業を英語で受講~

※海外大学国際教育プログラムについてはこちらから詳細をご確認いただけます。

 

しかし、今年はコロナウイルスの影響で渡航が難しくなってしまったため、スタンフォード大学は完全オンラインの特別プログラムを実施することを決定しました。AIや数学、国際関係論など数あるコースの中から、N高は「ビジネス&アントレプレナーシップ」コースを選択。スタンフォード大学の講師からビジネスの基礎を学ぶ2週間のプログラムに参加しました。

 

2020年度の日程は8月4日(火)〜 8月15日(土)のうちの15日間 。N高生4名に加え、合同参加校である慶應義塾湘南藤沢高等部、早稲田実業学校高等部の生徒11名も参加し、計15名が国際交流の場でさまざまな体験をしました。プログラム期間中は、N高の教職員1名が参加者の学びをサポートをしました。

 

オンライン・プログラムでは、すべての授業が英語で行われるだけでなく、生徒たちはオンラインという環境下で英語を使って活発に議論を行う必要があります。そこでプログラム開始前に、オンライン上でのディスカッションに慣れるため、事前交流も兼ねたオンライン・ワークショップを2回にわたって実施しました。

このワークショップでは、アメリカの名門ボーディングスクール(全寮制の学校)等で導入される「ハークネス・メソッド」という形式の授業を行いました。ハークネスの授業では、教師が講義を行うのではなく、生徒たちが意見を交わしながら答えの無い問題について議論していきます。

 

第1回は、アメリカの作家シャーリー・ジャクソンの短編小説『くじ』を題材に、同調圧力や伝統のあり方などについて議論しました。

第2回は、1980年代に活躍したアメリカのジャーナリスト、ブレント・ステープルズによる黒人に対する差別問題を冷静に表現した『Black Men and Public Space』という短編小説を題材に議論しました。

Black Lives Matter(ブラック・ライブズ・マター)デモ(※)などアメリカの黒人差別の現状や、日本での人種差別問題にも議論が発展するなど、大いに盛り上がりました。普段とは違う授業形式を経験し、参加した生徒たちも、思考や概念を新しいものへと切り替えられたのではないでしょうか。

 

こうして、家にいながらにしてアメリカで実際に行われる授業を味わえる機会である、2020年度のスタンフォードのオンラインプログラムを楽しみにしながら授業初日を待ちました。

 

いよいよスタートした授業。アメリカとの時差により日本時間では朝9時(現地時間では前日17時)に授業が始まります。初日は「ビジネスの勉強は難しそう」と不安を感じている様子もありましたが、スタンフォードの先生による丁寧な説明や明るい雰囲気の授業にリードされ、生徒たちは朝早くてもやる気満々でした。

 

毎日2時間の授業では、教科書や先生の資料に沿って、ビジネスの基礎やスタンフォードのビジネススクールで使用されているデザイン・シンキング(※)を学びます。説明だけでは難しいコンセプトも、先生が実際に使用されている具体例を提示してくれるため、深く理解できました。その後、生徒たちに意見を聞いて発言を促しながら、先生がさらに説明を加えていくことで、より豊かで有意義な授業時間を過ごすことができました。

 

※1 デザイン・シンキング…ユーザーやクライアントのニーズを基盤にアイデアを創出する思考法

 

テレビ番組や起業家のスピーチなどを視聴して議論をすることもありました。ビデオ会議システム「Zoom」の機能であるブレイクアウトルーム(ひとつのミーティングから複数のセッションに分かれること)、チャット、面白いバーチャル背景などを最大限活用した、オンラインならではの授業でした。

 

2時間の長い授業の合間のブレイクタイムでは、先生がアメリカの音楽を流して、アメリカ文化を体験することもできました。古い曲から、今アメリカで流行っている新しい曲まで、いろいろな曲をかけてくれました。

 

授業後には、生徒は先生と一対一での面談をすることができ、授業中に分からなかったことを質問したり、プロジェクトの相談をしたりと、個別に教えてもらうことのできる貴重な時間で午前中を終えます。

 

午後はグループワークの時間のあと、予習してきたテキストの理解度をより深めるために毎日1時間のテキスト・ディスカッションを実施しました。さすがは名門大学スタンフォードのプログラムだけあって、授業の前に読んでおくべき英語のテキストは結構な量でした。

 

まずはブレイクアウトルームで小グループに分かれ、生徒同士でテキストの重要なポイントについて15分間ほど話し合いました。その後の15分間は、教職員がリードするディスカッションで全員と意見を共有しました。これを2回ずつ繰り返し、テキストをしっかりと理解して1日が終了です。

 

このプログラムでは、2週間を通してたくさんのテキストや課題と向き合い、授業やディスカッションでは英語で真剣に意見を交わし合うなど、ハードな日々ではありましたが、参加者が楽しめるイベントやアクティビティも数多くありました。

 

日々の授業の他に毎週2回、スタンフォード主催のテーマ別交流ワークショップがありました。グローバル人材マインドを鍛える「グローバルマインド・メイキング(Global Competency)」、柔軟性があるリーダーを作るプロジェクト「リーダーシップ (Leadership)」、そしてストレスの多い現代社会を生きる上で自身を大切にする方法を学ぶ「健康&ウェルネス (Health&Wellness)」の中から、事前に1つのテーマを選び参加するワークショップでした。

 

このワークショップには、世界中の学校から集まった生徒たちも参加していたので、異国の文化に触れることができ、オンラインにも関わらず貴重な国際交流の場となりました。ワークショップ以外にもバーチャル・カフェ、ボードゲームなど、さなざまなアクティビティがありました。

 

1週間目の終わりには、毎日長い時間にわたって真剣に勉強している生徒たちに、サプライズ企画で人狼ゲームを実施しました。英語でプレイする人狼ゲームも、オンラインで行う人狼ゲームも初めての体験。とても楽しい時間を過ごしました!

これをきっかけに多くの参加者が人狼ゲームにハマり、テキスト・ディスカッションの後の時間にも何度か人狼ゲームをしたことを思い出します。

 

 さて、プログラムを通して学んだビジネスの知識を活かして、最終日にはチームで考えたビジネスアイデアを先生と審査官(元Google Gmailエンジニアリング責任者)を前に発表する「ピッチング」が行われます。

このピッチングに向けて、生徒たちはチームで準備を進めていました。何もアイデアのない段階では不安を感じる生徒もいましたが、午後のグループワークの時間に一緒に向き合って意見を出し合うことで、その不安は次第に楽しさに変化していきました。TA(ティーチング・アシスタント)が一つひとつのグループを回りながら、方向性の確認や新しい観点の提供を行うことで、よりクオリティの高いプロジェクトにしていくことができました。

 

 

いよいよプログラムの最終日、先生と審査官にこの2週間頑張って磨いたプロジェクトの成果を発表!先生も生徒同士も、その完成度に驚いていました。達成感も100%、満足度も100%の見事なピッチングでした。

 

いろいろありましたが、プロジェクト発表も無事に終え、安堵感と充実感の中、ついに修了式。プログラムに参加していた世界中の生徒たちと共に最後の時間を過ごしました。

 

参加者との記念撮影も忘れずに!とスクリーンキャプチャで画像を残した後は、生徒同士で連絡先交換。コロナの状況が落ち着いたらリアルで会おうとみんなで約束をしてついにお別れです。

 

 

プログラムが始まるまでは不安もあったようですが、今は想像以上の学びや出会いがあったこの2週間は大切な宝物になったはずです。また、オンラインでの新しい試みに真剣に取り組んだみんなの姿も印象的でした。これからの学校生活や将来の夢に、ぜひ活かしていってほしいと願います。

皆さん、2週間本当にお疲れ様でした!

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