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【N/S高政治部】第二期生始動!
テーマ別講義「いじめ問題」

【N/S高政治部】第二期生始動! テーマ別講義「いじめ問題」

 

2020年に設立された「N/S高政治部」

N/S高政治部は、主権者教育の一環として政治家と直接に触れ合う機会をつくり、生徒に政治を身近に感じてもらうとともに、なんらかの意図で情報がゆがめられることの多い政治に関する話題について、生徒のメディアリテラシーを高め、情報操作や不正確な情報に流されず自分で調べて考え、判断できるようになることを目的としています。

 

特別講師 三浦瑠麗氏のもと、特定の主義・主張を学ぶのではなく、あくまで生徒自身が社会問題について自分の頭で考えられるようになることを目指し活動しています。

第二期生としてスタートした今年度の生徒たちは、数ヶ月ごとにテーマ設定をし、特別講師やゲスト講師などによる講義、グループディスカッションなどを通じて各テーマごとに思考議論を深めていくプログラムに取り組みます。

 

テーマ「いじめ問題」

6月8日に実施された初回は「いじめ問題」をテーマに、三浦瑠麗 特別講師による講義を実施しました。講義はニコニコ生放送YouTubeで生配信されました。

 

初回テーマとなったいじめ問題は、子どもの問題だけではなく、人々の人生に大きく関わる問題として、取り上げられました。

前半では「いじめ防止対策推進法」の内容や、「児童生徒の自殺者数と原因とされる問題の統計」から考えられること、各国によっていじめ問題へ異なる対応がとられていることなど、特別講師の三浦さんによる講義が行われ、後半は生徒たちが事前に提出したエッセイの内容を紹介しながら、生徒自身の言葉でいじめ問題に対する今の考えや疑問、意見が発表されました。

 

初回講義後、生徒たちは5つのグループに分かれて、現職国会議員への質問を検討するグループワークに取り組みました。Slack(角川ドワンゴ学園で使用しているコミュニケーションツール)やビデオ会議システム「Zoom」などのオンラインツールを活用して、生徒たちが自主的に活発なディスカッションをして考えや意見を交換しました。

 

その後、6月22日には5つのグループごとにいじめ問題に関する現職国会議員への質問の方向性や観点を発表し合い、それぞれのグループ発表から学んだことをさらにディスカッションに活かしていくという学習の時間を持ちました。

他のグループの発表から得られた気づきを共有し、自分たちのグループの質問内容をブラッシュアップする参考にします。その後の再検討期間を経て、すべてのグループが納得のいく質問を決めることができました。

特別ゲスト講義 現職議員と考える「いじめ問題」

 7月8日に実施されたゲスト講義には、3名の現職国会議員の方々をお招きしました。

 

義家弘介 氏(衆議院議員 衆議院法務委員長 自由民主党)

 

笠浩史 氏(衆議院議員 元文部科学副大臣 無所属)

 

寺田学 氏(衆議院議員 元内閣総理大臣補佐官 立憲民主党)

講義は、三浦講師の進行のもと、生徒から3名の現職議員に直接質問をし、ご回答いただくという形式で行われ、ニコニコ生放送YouTubeで生配信されました。

 

質疑応答の内容の一部紹介します。

 

質問:現在の学校は担任が1クラスにつき1名となっていて、生徒は自分の担任としか関わりにくい現状があります。ひとりしかいない担任と相性が合わない場合、生徒は悩みを自分で抱え込んでしまい、いじめを見つけづらくさせる一因にもなります。解決策として複数担任制や、スクールカウンセラー、スクールロイヤーなど、担任とは別の教職員との関わりを増やすことが必要だと思います。相談しやすい環境づくりについてどのように考えていますか。

 

義家さん:大学の教職課程ではいじめ対応は教えてくれません。教師の先生は生徒。いじめは相談すると熾烈化していくので、相談を受けたり、解決する教師の能力が大切だと考えています。

 

質問:フィンランドでは、KiVaプロジェクトというロールプレイングゲームを通じて“傍観者を減らす ”という観点からいじめ対策をした結果、その効果が認められ今では世界中に導入する国が増えていますが、このような傍観者を減らすという対策についてはどのようにお考えでしょうか。

 

笠さん:傍観するしかない子が多く存在しています。日本版KiVaプロジェクトのような傍観者に焦点を当てたいじめ対応プログラムを作って対策をすることは非常に有効と考えています。

 

質問:いじめは学校内で解決すべきでしょうか。それとも学校外で解決すべきでしょうか。ただ学校外に居場所を見出し、学校から離れることではなくむしろ“学校内に第三の場所 ”を作る、またそのような空間を生徒と学校外の第三者で成立させることが本当の意味での解決ではないかと思い至りました。ご意見をお聞かせください。

 

寺田さん:学校に行けなくても、その子が人生は楽しいと思えることが大切です。学校内でも学校外でもいじめを解決する手段はあると考えています。

 

この他にも「加害者の更生プログラムをどうするか」「社会の在り方やグローバル化社会における“私たち”の定義や範囲について」など、1時間半にわたって白熱した議論が繰り広げられました。

 

講義の最後に議員の方々から生徒たちに向けて送られた言葉を紹介します。

 

義家さん

「(中国の作家 魯迅『故郷』巻末より引用して)希望とは、もともとあるとも言えぬし、ないものとも言えない。それは地上の道のようなものである。もともと地上には道はない。歩く人が多くなればそれが道になるのだ。

傍観者ではなく、悲観者ではなく、評論者ではなく、歩く人であってほしい。」

 

笠さん

「みんながこのいじめ問題をひとりの当事者として考えていく、ということをN/S高政治部で実施してくれることが力強く感じます。これからも学校内外で議論を続けてほしいと思います。」

 

寺田さん

「学校以外にも選択肢があって、人生には楽しいことも待ち受けている、ということを社会を作る者としてクリエイトしていきたいです。子どもたちには幸せになってほしいと思っています。」

7月20日には、「いじめ問題」総括授業がオンラインで実施され、生徒たちは2ヶ月間にわたるテーマ学習を振り返りました。

・グループワークについて

・質問内容とゲスト講師の回答について

・エッセイ(事前課題として7月8日以降に各自で作成したもの)の共有

 

エッセイから生徒たちの感想を紹介します。

 

・ゲスト講義でグループの質問や自分が問いたかった質問をし、現職議員の方々から返答をしていただけたことにとても感動した。自分たちの意見を伝えられるんだと強く実感した。

 

・今回のテーマである「いじめ問題」を通して、より効果的で革新的な対策を見つけることができたのはもちろん、自分の力で調べ上げ、自分の納得する考えをもつことができるという発見ができたことが一番の功績であると思います。

 

・​​学校に通うのか、フリースクールなどに通うのか、当たり前に問われる。そんな多様化が許される社会になっていってほしいと願っています。

 

・講義やグループワークがあったことで新しい視点で考えることができて、一人ではなくさまざまな人と関わり話すことの大切さに改めて気づかされた。私は集団で活動するのが苦手で避けがちだが、これからの政治部の活動や日常生活で人と共に学ぶこと、協力することに慣れていけるように頑張りたいと思う。

 

・どのようないじめ対策をすればさらにいじめが少なくなるのか、今回の政治部のテーマ「いじめ問題」をこれからもっと追求してみたくなりました。今後も政治部を通して学びを深めていきたいです。

 

・講義やグループワークを通してさまざまな考えに触れながら、いじめ問題について自分なりの考えを持つことができました。次回のテーマでも、さまざまな見方や考え方に触れて、自分自身の意見や考え方を持てるような活動にしていきたいです。

 

テーマ「いじめ問題」について、2ヶ月間の活動が締め括られました。

特別ゲスト講師としてお越しいただいた議員の方々、本当にありがとうございました。

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