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オンラインでワークショップ開催
FUTURE OF DEATH ~テクノロジーによる死の変化を考える対話型プログラム~

 

10月29日(金)、ワークショップ「FUTURE OF DEATH ~テクノロジーによる死の変化を考える対話型プログラム~」が実施されました。

 

今回お招きしたのは「HITE-Media」の皆さん。HITE-Mediaの“HITE ”は「HUMAN INFORTMATION TECHNOLOGY ECOSYSTEM/人と情報のエコシステム」の略。人や社会への理解を深めながらどんな問題が起きるかを考え、人間を中心とした視点で新たな技術や制度を設計していく研究領域において、多様な異分野の人々を交えた活発な議論の場を創出するプロジェクトです。

今回はHITE-Mediaの皆さまにお話をお聞きした後、それを踏まえたディスカッションを通じて「未来の死」を多角的に捉えることに挑戦しました。

 

プログラムの内容
・ゲストの紹介
・ミニ講義 1「デジタル社会の死後」HITE-Media 塚田有那氏さん(一般社団法人Whole Universe 代表理事)

・ミニ講義2「デジタル遺品・SNS・データは死後どう扱われるか?」HITE-Media 庄司昌彦氏(国際大学グローバル・コミュニケーション・センター 主幹研究員、武蔵大学社会学部 教授)
・ミニ講義3「SF×未来の死」HITE-Media 小沢高広氏( 二人組漫画家”うめ”のシナリオ担当)

・ディスカッション(part1/part2)
・ワークショップ
・今日の振り返り

 

最初の講義は、塚田さんによる「デジタル社会の死後」について。

死を「新しい生の始まり」と捉えるガーナでは、棺桶は故人の趣味や象徴するものをかたどったポップなものなんだそう。

棺桶のエピソードから始まった講義では、幼くして亡くなった娘をCGで合成し、VR上で再会を果たした韓国の事例や、銃乱射事件で亡くなった息子をAIから復活させ、彼を通して銃の根絶を訴えるメッセージを発信している事例の紹介がありました。

「死後労働」という言葉も生まれている中、こうしたサービスが普及した時、私たちは何を考えていかなければならないのか?という問いが生徒へ投げかけられました。

 

 

続く庄司さんの講義では「デジタル遺品・SNS・データは死後どう扱われるか?」と題し、ソーシャルメディア時代の生と死の問題についてさまざまな問いが提示されました。

 

冒頭に紹介されたのは芥川龍之介のラブレター。個人的な手紙が晒されていることに対し、本人はどう思うのだろうという問いから、データを辿ればその人の生活のほとんどが見えてしまう社会の中で、自分や身近な人が亡くなった時、デジタル上に残されたさまざまなデータをどうするかについて考えました。

 

さらに、死者にはプライバシーの権利はないことや、新しい権利としての「忘れられる権利」など、死者の権利についても紹介があり、チャット上でもコメントが飛び交いました。

 

 

最後の講義は漫画家でもある小沢さん。「SF×未来の死」というテーマで、SF漫画3作品を通して、作品の中で“死”がどのように描かれているかの紹介をしていただきました。

 

例えば、離れていても葬儀に参加できる遠隔葬儀や、宇宙という過酷な環境の中で、人間が死後有機転換されて再利用されることがスタンダードである社会が設定されている作品。

 

ロボットが普及した社会を描く作品の世界では、人間らしさを消すためにロボットの塗装は人間に最も遠い色として青で、頭部は欠損させることが決められていたり。同作品の主人公は技術を使って亡くなった家族を生き返らせようとするなど、実際にこれらは、VR葬儀(※1)やAI美空ひばり(※2)、コンポスト葬(※3)といった既存の技術とも通ずるところもあり、未来の死に対するイメージを膨らませることができました。

※1:VR技術を活用した葬儀。コロナ禍において、実際に葬儀場に出向かずにWeb上で参列するというものから、亡くなった人間の目線で葬儀を疑似体験できるというものまで、VR技術の活用の方法もさまざまにわかれる。

 

※2:AI技術で昭和の大歌手・美空ひばりの歌声を甦らせるというプロジェクト。NHKが主導し、ヤマハの開発中の深層学習技術(ディープラーニング)を使った歌声合成技術「VOCALOID:AI」を活用。2019年のNHK紅白歌合戦で3D映像の美空ひばりが新曲「あれから」を歌う姿が放送された。

 

※3:compostは「堆肥」を意味する英語で、遺体を栄養豊富な土(=堆肥)に戻すという埋葬の方法。2019年にアメリカのワシントン州で人間の堆肥化を可能にする法案が可決され、その後、他州でも追随する動きが出ている。

 

講義のあとのディスカッションでは「2100年における“死”とは?お葬式はどうなっている?」という問いに対し、生徒が今回のワークショップを踏まえ、チャットで自由に考えを述べていました。

・大きいお葬式やこじんまりしたお葬式、そもそもやらないなど多様なお葬式が広がり、死に方も気軽に選べるプランがあると嬉しい

・案外なんにも変わってないかもしれない

・死に関する省庁ができそう

・AIなどがあるから悲しまれなさそう

・死という概念が無くなってそう

・選挙の公約に「死について」が追加されるかも

 

また今回のワークショップにて生徒から出された考えが、11月3日から11月14日まで開催されたHITE-Media主催の展覧会「END展 死xテクノロジーx未来=?」にて展示されました。

 

 

展示会は“未来の死 ”について観覧者に考えさせる内容でした。

生徒も多く足を運び再び“未来の死 ”について熟考するきっかけになったようです。

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