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【N/S起業部】
国内最大のクラウドファンディング「キャンプファイヤー」を運営する
起業部特別顧問 家入一真氏による個別メンタリングと特別授業

【N/S起業部】 国内最大のクラウドファンディング「キャンプファイヤー」を運営する 起業部特別顧問 家入一真氏による個別メンタリングと特別授業

 

本気で起業を目指す集団、N/S高起業部。

今回のブログでは、2月に実施された家入一真特別顧問(株式会社CAMPFIRE 代表取締役社長CEO)による特別メンタリングと起業部特別授業の模様についてお届けします。

 

まずは、特別メンタリングの様子です。昨年10月に実施された起業部特別審査会で、見事に第1位となったチームに対し、家入特別顧問による特別メンタリングが実施されました。

 

まずは生徒から特別審査会以降の活動報告と今後の予定や課題について、プレゼン形式で共有しました。

伝統文化が衰退している現実に課題を感じ、「伝統文化をもっと身近に、未来へつなぐビジネスを展開していきたい」というビジョンを掲げて活動している生徒たち。

伝統を全身で楽しんでもらうことを目標に、伝統文化を「作って」「学んで」「使って」思い出に残してほしいという思いから、日本全国の伝統文化を体験できるポータルサイトの立ち上げを考えています。

 

オンラインでも伝統文化を体験できるというサービスについて、生徒独自の調査の結果、自宅で伝統文化体験をしてみたいと考える人が7割を超える結果となりました。

 

特別審査会後のアクションとしては、ブログサイトを立ち上げ、投稿を開始しました。また、伝統を体験するオンラインイベントも開催しました。

 

報告の後には生徒から家入さんに事業相談の時間です。その内容の一部を紹介します。

 

サービスの方向性について

生徒:伝統文化体験サイトを作成して、ユーザーを増やすことがゴールにあたると考えています。現時点ではメディア(ブログ)運営や、オンライン体験イベントを定期開催することを考えています。1月に実施した体験イベントでは思ったように集客できず、協力していただいた事業者側にも迷惑をかける結果になってしまいました。

 

家入さん事業者側の参加を増やすことにフォーカスをするべきです。事業者が増えるほど、事業者の身近な人がサイトを利用してくれる機会も増え、新規ユーザーの獲得につながってくると思います。まず自分たちのゴールを明確にした上で、何をKPI(※)として定めるのかをしっかり考えるのが良いでしょう。協力してくれる事業者をただ闇雲に増やすのではなく、自分たちが理想とする事業者のロールモデルを作っていくという視点を持ち、サービスの品質などもコントロールできる範囲から少しずつ広げていくことがポイントになると思います。

 

最終的にエンジニアは必要になりますが、今できることが何なのかを考えることも必要です。既存のサービスを利用して、今のメディアと連携することも良いでしょう。まずはメディアに記事を書きながら、サポートしたい事業者の記事に合わせて工芸品のショップにつなげることなどから始められると思います。

※1 KPIとは……Key Performance Indicatorの略で、事業目標を達成するための重要な指標

 

生徒ミニマムに始めるといっても具体的に思いつかなかったので参考になりました!

 

仲間集めについて

生徒チームメンバーを増やしたいと考えています。どこでどのようにどんな人を集めたら良いのか。チームメンバーの集め方や関わり方についてアドバイスをお願いします。

 

家入さん(家入さん自身は)SNSを利用することもあります。自分たちのビジョンやミッションを明確に言葉にする、なぜやるのか、を発信することは大切です。ミッションやビジョンに共感してくれる方が集まってきてくれる。思いを共にすることができるのか、というところが大切。スキルだけで採用はせずに、目的、思いを大切にしています。創業者の役割はストーリーテラー(物語の語り手)だと思っています。社内社外、ユーザーのみならず採用でも武器になっていくと考えています。

 

生徒SNSでの積み重ねが大切だと実感しました。思い返せば今のメンバーも、SNSに投稿した思いに共感してくれたことが出会いでした。

 

サービスのファンになってもらうためには

生徒:事業のファンになってもらうために伝統文化を定期的に紹介することや、オンラインイベントの開催を考えていますがいかがでしょうか。

 

家入さんいろいろな方向から知ってもらう必要があるでしょう。ことあるごとにプレスリリースを打つなども効果的です。その際、自分たちのミッション、ビジョンを語り続けることを意識しましょう。メディアでインタビューを掲載してもらうことも良いです。いかに思いを伝える機会を作っていくかということが大切です。

 

生徒メディア発信をしている人に声をかけたらメッセージを読んでもらえないことがありましたが、諦めずにチャレンジし続けたいと思います。

 

家入さんお願いだけではなく、拡散する側のメリットを提示できれば尚良いと思います。応援することにメリットを感じる立場の人もいると思います。

 

他にもチーム内での連携や仕事の進め方についてアドバイスをいただきました。

生徒からは「自分の課題を再認識できました、改善していきたいです」「とても緊張していましたが、いつも通りの自分でお話することができてよかったです」と感想が寄せられました。生徒にとって大変貴重な経験となりました。

続いて、2月下旬に行われた特別講義についてご紹介します。

 

 

家入さんは、株式会社paperboy&co.(現:GMOペパボ株式会社)を福岡で創業、29才でJASDAQ市場最年少上場(当時)。現在は、株式会社CAMPFIRE代表取締役社長をはじめ、多数の企業の役員や顧問を務めているほか、個人名義でも多数のサービスやビジネスの立ち上げ、居場所づくりなどを行っています。

 

講義は「ビジネスを具現化していくドライバー」と題して、N予備校(※2)でも生配信されました。

講義冒頭ではこれまでの半生を振り返り、いじめによって引きこもりだった10代、インターネットを通じた交流に救われたことを原体験として、不登校や就職先をクビになったことなど「逃げまくりの人生」だったことなど、ご自身についてのお話をしていただきました。

 

そして会社をクビになったことをきっかけに起業を選択したこと、連続起業家(シリアルアントレプレナー)としての現在についてのお話に展開されます。

※2 N予備校とは……授業、問題集や参考書などの教材、Q&Aシステムがひとつになったオールインアプリ。角川ドワンゴ学園の生徒は、すべてのコンテンツを無料で使うことができる。

 

連続起業して見えてきたこと

かつての自分のような「居場所のない」「一人では何もできない」人たちをターゲットにしたサービスづくりを進める中で、仲間が増え、会社が“居場所”となってきました。

大切にしていることは、具体的に顔が思い浮かぶような相手に向けて手紙を書くようにサービスをつくることです。

 

いま挑戦していること

さまざまなプラットフォームを通じて誰しもが声をあげられる世界をつくること。世界に比べて起業率がとても低い日本は、チャレンジしづらい社会であると言えるでしょう。挑戦して失敗しても帰ってこられる場所があることが大切。挑戦と居場所づくりはセットであると考えています。

 

どうビジネスを具現化していくのか

目指すべき世界、大事にする価値観を言語化しましょう。

あるべき理想を言語化する、他社のビジョンやミッションを知る、ビジョンやミッションを落とし込んだ行動指針(バリュー)を作りましょう。

ビジネスを進める中で迷う時、ピンチに陥った時、自分たちの大切にしている価値観に戻ることができると良いでしょう。

 

ヒト・モノ・カネとどう向き合うか

人(仲間や顧客)は“物語”に惹かれて集まります。起業家とは物語の語り手、ストーリーテラーであるべきでしょう。

モノ(サービスやテクノロジー)にも物語が必要です。同じようなサービスがある中で何故このサービスを選ぶのか、ユーザーに思いを届けることが大切です。

カネ(前に進むためのガソリン)資金調達の方法はさまざまです。実現したい世界をつくるためにどんなお金が必要なのか考えましょう。

 

中高生にとっての起業とは

起業は自分の目指す世界を作ることだと思っています。10年20年後、生きていて良かったと思う世界を作るため何ができるかというと、今日から動き出すことです。

例えうまくいかなくとも挑戦したこと自体が経験になります。若いうちに起業しておくことは一つの価値になると考えています。

 

講義後半では、生徒からの質問に回答していただきました。

 

生徒サービスの知名度を上げるために重要だと考えていることを教えてください。

家入さん積み重ねの結果知名度があがるということですが、応援団を形成していくことも一つ。すでに発信力のある方に応援していただくことや、エンジェル投資家に投資をしていただくということもあると思います。応援団を作るための資金調達ということもあると思います。

 

生徒仲間と価値観が合わずに対立してしまう時の考え方を教えてください。

家入さん価値観が合わないということは往々にしてあります。人と人が分かり合うということは難しいですが、お互いに尊重することはできるでしょう。大切なのは議論することと、行動指針(バリュー)です。

 

生徒事業を継続する上で、うまくいかない時の考え方や粘り強く続けるために意識されていることはありますか。

家入さん事業を立ち上げるとトラブルの連続です。思いがどれだけ強いのかということが大切です。実現への強い気持ちが「明日から頑張ろう」につながると思います。なぜあなたがやるのですかという問いに対して、課題解決への思いが強い起業家は諦めないと感じています。

 

生徒社長になって一番の悩み、大変だったことは何ですか。

家入さん会社を大きくしていく中で、社員を採用したり、資金調達していく中で責任が大きくなってきます。大変だと感じていますが、自分が選んだ道です。一番時間を割いたのは、ヒトに関するところ(採用や人間関係の問題)です。常に問題はありますが一つひとつ解決していくことだと思います。

 

生徒何か行動を起こすときに恐怖を感じて足がすくんでしまうのですが……。

家入さん:恐怖って漠然と考えるとどんどん大きくなってきます。自分が今感じている恐怖は一体なんなのか。一歩踏み出した際のリスクを想像して恐怖と向き合って分析してみることが大切。小さくPDCA(※3)を回してみることで、恐怖を最小化することができます」

※3 PDCAとは……プロセス管理方法。Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)を通して継続的な質の向上を目指す。

 

他にもたくさんの質問に真摯に向き合い、ご回答していただきました。また、講義の最後にはN/S高生に向けてメッセージをいただきました。

 

起業とは一つの手段でしかないと思っています。ここから先、どう一歩踏み出すのかはそれぞれです。人生を1冊の本に例えた時に次の1ページをどう描こうか、ということの連続でしかない、積み重ねしかないと思っています。代わり映えのしない毎日の連続の中で「今日から何ができるのか」を考えてもらえたら良いと思います。

 

講義を終えた生徒からの感想を一部紹介します。

 

・自分自身も最初入学した中学校では不登校になってしまい、転校して通学できるようになった経験があることからも、家入さんの「逃げることは諦めることではない」というお言葉に勇気づけられました。私もバトンを受け取って走っていきたいと思います。

 

・事業には物語が非常に大切であることを勉強させていただきました。さっそく私の考えている事業の物語を見直したいです。

 

・起業家だけでなく社会人として大事な考え方を学ぶことができました。今回学んだことを活かして、これから精進します。いつか自分が起業家になって家入さんとお話しできるように頑張ります!

 

日本を代表する連続起業家 家入さんに、メンタリングや特別授業という貴重な機会をいただきました。

一つひとつの言葉から、人柄の温かさや起業家としての思いの深さを感じることができました。

家入さん、ありがとうございました。

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