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~【プロジェクトN】活動レポート~
ゲームクリエイター・水口哲也氏による特別授業
ヘルスケアゲーム制作プロジェクト

 

11月29日にN高等学校(以下、N高)心斎橋キャンパスにて、世界を飛び回るゲームクリエイター・水口哲也氏による特別授業を実施しました。第一部では、「ゲームの、そのさらに先へ -新たな体験の創造に向かって-」と題した基調講演を行い、1990年から現在までの経歴と数々の前例のない試みに挑んだ時の心境、そして、未来のゲームに求められることについてお話しいただきました。第二部では、全国のキャンパスを代表して3チームから現在取り組んでいるヘルスケアゲーム制作の企画案をプレゼンし、講評をいただきました。一部・二部を通して、どのように体験をデザインするか、ゲームによってプラスの循環を生むことができるか、について考える機会となりました。

第一部:基調講演「ゲームの、そのさらに先へ -新たな体験の創造に向かって-」

街角のゲームセンターで、「Sega R-360」というアーケードゲームに出会ったことが、水口氏がゲーム業界に携わるきっかけでした。率直に「すごいな!」と思い、セガの受付に行き入社するにはどうすればいいのか聞いたそうです。無事入社試験を突破し、キャリアを歩み始めた水口氏。入社1年目から、自主的にARのプロトタイプを制作し役員会へ提出。その場ではボツになりましたが、VRのアーケードゲームに関わることになりました。

 

それ以降も、これまで前例のないものに挑戦し、2Dのドットでできたゲームが主流の時代に、3Dのレーシングゲームやインタラクティブなダンスゲームなどを生み出していきます。時代が変わり、テクノロジーの進化によって、表現やデバイスが新しくなっていく中で、2001年に発売した「Rez」をVRゲームにアップデートして2016年に発売した「Rez Infinite」が「THE GAME AWARDS 2016」でBest VR Gameの最優秀賞を受賞しました。この経験から、“良い体験は古くならない”ということを実感。人間が共通して、言葉を超えて、人種を超えて、年代を超えて繋がれるものは体験の中にたくさんある、という思いが芯となっていきます。

 

さらに、デバイスの解像度の進化は、どんなに細かいところまで表現できるようになっても、享受できる人間の身体に上限があるため、今後N高生が活躍する世界では、デバイスや情報のアップデートではなく、どのような体験ができるかをデザインすることが最も求められるようになると水口氏は言います。「体験のデザイン、みんなの中に確実にあるんだけど、みんな感動できるし気持ちがいいし面白いものをどうやってデザインするのかが創り手の必要なスキルの一つ。」 白黒でも面白いテトリスをVRの世界で、映像と音楽を使って感動して泣くほどエモーショナルなゲームすることに挑戦した水口氏の言葉に、生徒たちも大きくうなずいていました。

第二部:ヘルスケアゲーム中間発表に対するフィードバック

現在N高通学コースでは、アクティブラーニング「プロジェクトN」の時間を使って「正しい健康管理について学び、若い世代に広めるゲームの企画立案とプロトタイプ制作」を行っています。12月18日の最終発表会に向けて取り組んでいるヘルスケアゲーム制作ですが、今回は、全国のキャンパスから選ばれた3チームによるゲーム企画のプレゼンを行いました。

 

横浜キャンパスチームからは、コンビニ弁当ばかりの一人暮らしの男性に向け「自炊した料理を投稿するとポイントが貯まるゲーム」の発表がありました。位置ゲームの要素を盛り込み、遠くのスーパーに行くほど高得点と運動の要素も追加。ポイントが貯まるほどにゲーム内のキャラクターと仲良くなれるなど細かく設定を考えていました。水口氏からは、「スーパーを生産者に変えるともっとコミュニティが広がるかもしれない。どこかの農家さんと提携すると農家さんもゲームをする人も楽しめる。」こういった、ポジティブな感情の循環を設計することが大事で、人と繋がれた、健康な食事ができた、といったプラスの気持ちの化学反応を絡めて幸せな体験を設計すると良いというアドバイスをいただきました。

 

休み時間には、質問に並ぶ生徒で長蛇の列ができていました。中には、個人で開発しているプロダクトを見せ、直接アドバイスをもらう生徒もおり、貴重な機会に大きな刺激をもらいました。

 

2時間授業を行った水口氏から最後にN高生へメッセージが。「みんな目がキラキラしていた。過去のものから学ぶことはたくさんあるが、新しいクリエイティブというのは、常に未来に向かっているわけなので、今ある枠の中で、考えながら色々なものをキャッチアップしつつ勉強して、少しずつ未来に思考を飛ばしていくということを、みんなにやってほしいです。パソコンの生みの親である、アラン・ケイという有名な人は、『未来を予測する簡単な方法は何か、それは“未来を創る”ことだ』と言っています。未来予測をするんだったら自分で未来を創ってくれと、無いものや欲しいものは誰かに与えられるんじゃなくて、自分で創ろうよと。そうすると未来はそうなっていくよね、という当たり前だが、すごく真をついた話だと思いますね。そういう話がふっと浮かんでくるくらい、今日気持ちが高揚しています。僕が大学で話したりするのとは全然違う、良い時間をもらいました。」と嬉しい言葉をいただきました。

 

水口先生、貴重なお時間をありがとうございました。

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