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2020/09/30

【オンライン職業体験】壊すことから始めよう! 「当たり前」を塗り替えるお菓子を提案

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【オンライン職業体験】壊すことから始めよう! 「当たり前」を塗り替えるお菓子を提案

【オンライン職業体験】壊すことから始めよう! 「当たり前」を塗り替えるお菓子を提案

これまで全国各地の開催場所にて訪問・滞在する形で行っていた「職業体験(※1)」ですが、今回はオンライン完結型で実施しました。生徒はビデオ会議ツール「Zoom」やN高で使用しているコミュニケーションツール「Slack」、オンラインホワイトボードサービス「Miro(※2)」といったオンラインツールを使いながらプログラムに参加しました。

※1 N高では、希望者を対象に、日本各地のさまざまな職業をリアルに体験できる「職業体験」を行っています。

※2 Miro…オンラインで複数人とホワイトボード機能を共有できるサービス。

◆ニュース記事からも詳細をご確認いただけます。

「~オンラインで職業体験~創業200年、小布施町「桜井甘精堂」で商品開発に挑戦 栗菓子の新しい食べ方を考える」

今回のテーマは、「栗菓子の“当たり前”を壊して、新商品を開発しよう」。

200年続く老舗菓子店の栗ペーストを使った新しい商品を考えます。長野県小布施町の栗菓子店「株式会社桜井甘精堂(以下、桜井甘精堂)」、「一般社団法人小布施まちイノベーションHUB」の皆さまにご協力いただき、15名の生徒が約4週間にわたってこのプロジェクトに挑戦しました。


1週目は、生徒、ご協力企業の皆さま、運営スタッフが集まりオリエンテーションを行いました。Zoomに慣れている生徒もいれば、今回のプログラムで初めて本格的に使う生徒もいます。参加する仲間のことを知ると共に、オンライン環境での職業体験に慣れるための1週間です。Zoomを使いながら身体を動かすアクティビティや自己紹介ワークなど、これから4週間を一緒に過ごす仲間のことをお互いに知るためのワークショップを行いました。
2週目は“当たり前”を壊したアイデアの考え方を学ぶワークショップを行いました。

自分の頭で考えている「当たり前」を可視化し破壊するところからアイデアを考える方法(9点破壊)や、物事を目に見える特徴(仕様)と目に見えない特徴(意味)に整理してアイデアを考える方法(アナロジー思考)を学びながら、Miroを活用してアイデアのアウトプットを行います。

一人では限界があるアイデア出しも、仲間と意見を交換しながらだと多様な案が次々と出てきます。
3週目は、ここまでに学んだ「アイデアの考え方」をチームで実践し、生まれたアイデアをそれぞれの生徒が自宅でプロトタイプ(試作)することに挑戦しました。生徒たちの自宅には、桜井甘精堂の栗ペーストが届いています。実際にアイデアを実践してみると、ワークショップ中に良いと思ったものの欠点に気づいたり、あまり期待していなかったものが意外といいアイデアだったことに気づいたりと、試行錯誤をする中で発見と驚きがあったようです。

この週の最後には、桜井甘精堂の社長・櫻井昌季さんにアイデアを発表し、フィードバックをいただきました。

Miroの画面上にはさまざまな試作品が並び、各チームの意気込みと努力が感じられます。
最後の4週目には、3週間のオンライン職業体験の学びを振り返りました。ここまでの3週間にどんな出来事があったのか、スライドショーを通して思い出を振り返ったり、チームでもどんな学びがあったのかを対話しながら自分なりの言葉にすることに挑戦しました。
通常、日本各地の地域を訪問して行っていた「職業体験」をオンライン完結型で行うことは、生徒だけではなく運営スタッフにとっても初めてのことでした。現地で共同作業をするからこそ得られる一体感や臨場感をオンラインでも味わえるように、桜井甘精堂の栗ペーストを一緒に食べるお茶会を企画したり、夜にZoomで集まって他愛もない雑談をする時間を用意したりしました。生徒からの感想で「オンラインでも自分のことを安心して話せる仲間ができたり、リアルでも会いたい友だちができた」と話してくれていたのが印象的でした。

取り組む姿勢や運営の工夫次第で、オンラインイベントもリアルと同等の充実感を得られるものにできると実感した今回の職業体験。ここでもまた「当たり前」を壊した新しいやり方を発見できたとも言えます。

今後もさまざまなオンラインでの取り組みを企画していきますので、楽しみにしていてくださいね。