卒業生インタビュー

さまざまな理由からネットの高校を選び、自分の道を歩んでいる卒業生たち。
ネットの高校ではどんなことを得て、今の目標に向かっているのか。
自分らしく輝く卒業生に、ネットの高校で学んだことを聞きました。

インタビューは取材当時のものです。

ネットコース

佐々木 雅斗さん

2018年度卒業

慶應義塾大学 環境情報学部 進学

ネットの高校に入って“自分の興味のあることは何か”を深く考えるように

プログラミングを始めたのは中学2年生の頃。小中高一貫校に通い、高校2年生のときに未踏ジュニアに採択してもらったり、競技ディベートに取り組み全国大会に出場したりと多忙な日々を送っていたのですが、ある日、極度の疲労から帯状疱疹を患ってしまいました。もっと自分の時間を多く使える学校に通いたいと考え、未踏ジュニアで知り合ったN高生の友人の紹介で転入しました。ネットの高校には、“フィルター”がありません。毎日が驚きの連続で刺激的。同時に自分の考えや環境が当たり前ではないということにも気付かされました。とくに印象的だったのは、「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム高校生コース」を活用したアメリカ留学。Appleのエンジニアの方とお話しさせてもらった経験は、自分にとってのターニングポイントになりました。今は個人でさまざまなサービス開発をしています。第三者に自分の好きな音楽を紹介する「ポケキャス」、距離と時間を超えてスマホから故人を偲ぶ「葬想式」というサービスをリリースしました。いずれは、自分の知らない世界に触れることで、想像もしなかった人との出会いが起こせるような世界をつくっていきたいです。ネットの高校には、生徒やメンターが一丸となって学校をつくっていくんだという気風があります。だからこそ挑戦することが大切です。好きな食べ物、苦手な食べ物って、食べてみないと分かりません。それと同じで、何でもやってみれば、好きなことや、将来やってみたいことが見えてくる。学校は前向きなチャレンジを応援してくれるはずです。

佐藤 薫子さん

2019年度卒業

明治大学 情報コミュニケーション学部 情報コミュニケーション学科 進学

大学進学コーチングで、“ゴールに向けた道筋を自分で描く力”が身につきました

ネットの高校というと、プログラミングやeスポーツなどのイメージが強いかもしれませんが、私の場合は大学進学のサポートの手厚さが転入の決め手です。実は、転入する前は、通信制高校という存在にネガティブなイメージを抱いていました。通信制高校では大学進学は難しいんじゃないか……と。しかし、ネットの高校には、課外授業の「大学受験対策」講座や大学進学のためのオンラインコーチングなど、大学入試を目指すためのシステムが整っています。自分のペースで自由に学習を進めつつ、困ったときはいつでも相談できる勉強法は、私にはとても適していました。大学進学のコーチングでは、受験までの学習のスケジュールをコーチと決めていきます。既存のカリキュラムではなく、自分に合ったスケジュールをイチから組み立てることで、“ゴールに向けた道筋を描く力”が身につきました。そのほかに、自由な時間でさまざまな経験ができたことも大きな糧となりました。私は小さい頃にミュージカルに出演した経験があり、以前は芸術学科や音楽学科の進路を思い描いていました。それが、孤島で音楽劇を開催するというプロジェクトにボランティアで携わったり、いろいろな勉強会に参加したことで、芸術と社会の結びつきに関心を持つようになりました。そして、芸術と社会のより良い関係性を構築できる人になりたいと考え、今の学部を選びました。こうして振り返ると、ネットの高校は夢を探す場所でもあるように感じます。

※オンラインコーチングは、2023年度よりN塾に統合しました。

冨樫 真凜さん

2018年度卒業

起業家

やりたいことを続けてきた私が起業したキッカケは“人との出会い”です"

卒業後、ベビーとテクノロジーを掛け合わせた「ベビテック」という分野で起業しました。妊娠・出産・育児などをテクノロジーで手助けする仕事で、ベビーモニターや全自動ゆりかごなど「ハイテク化されたベビー用品」の輸入販売を行っています。中学生の頃から幼児教育や子育てに強い関心を持っていて、14歳から2年間ニュージーランドへ留学し、現地でベビーシッターを経験。帰国後に転入しました。転入当時は起業するつもりはなく、かといって、大学に進学するつもりもなく、卒業後は幼稚園や保育園で働きながら、幼児教育に関われたらいいなと考えていました。そんな私が起業してみようと思えたのは、ネットの高校の活動で、いろいろな人に会えたから。職業体験で、宮城県名取市にある最先端の保育園「Penguin International School」に行き、園長先生にお話しを聞けたこと、「留学プログラム」でオックスフォード大学やスタンフォード大学へ短期留学するチャンスをいただき、同世代の視差の高さに刺激を受けたことは大きな転機になりました。とくに、短期留学では、海外では今どういうものがトレンドになっていて、なぜそれが日本では行われていないのか、技術的に難しいものがあるのかなどと考えるようになり、日本における幼児教育の底上げをしたいと思うようになりました。今、私が目指しているのは“育児の社会化”。社会全体で、子どもを育てていくような世の中に変えていきたい。育児は安全に楽しくできるものと、同世代にも発信していきたいです。

山口 莉来さん

2019年度卒業

立命館アジア太平洋大学 アジア太平洋学部 進学

挑戦できる場がたくさんある。だから私も挑戦を続けられます

転入したきっかけは、私が起立性調節障害という病気を抱えていて、その影響で高校の単位がとれなかったことから、ネットの高校であれば、私にも何かしらチャレンジできる機会があるんじゃないかと思いました。ネットの高校の面白さはふたつあって、ひとつめは時間を有効活用できること。時間にゆとりがあるので、さまざまな経験ができました。入学当時は日本の教育格差を是正したいと思っていたので、海外の最先端の教育を学ぶため、「留学プログラム」に参加しスタンフォード大学へ短期留学したり、教育関係者の方にお話しをうかがったり、教育系のNPOでインターンをしたりと、ここだからこそできた成長がありました。ふたつめは出会える仲間です。基本的にオンラインの教育環境なので、友だちをつくるハードルは一見高く見えるかもしれません。でも、課外活動やSlack、SNSなど、交流の機会がたくさんありました。友だちや先輩、メンターやスタッフの方は尊敬できる人ばかり。転入してたくさんの人に出会い、自分にしかできないことがあると気づけました。これからは、自らの経験を活かし、病気や不登校、家庭環境などの影響で苦しさを感じている中高生に対して、将来に希望を持てる教育環境をつくりたいと思っています。そのため、今は大学で開発学や政治学などを学んでいます。ネットの高校で挑戦できる環境があったからこそ、今もやりたいことにチャレンジできています。これからも“私だからできること”を続けていきたいです。

武藤 胡桃さん

2019年度卒業

津田塾大学 総合政策学部 総合政策学科 進学

自分と同じ“不登校”だった仲間の思いを受け、社会問題に向き合っていきたいと感じた

ネットの高校に転入したのは高校2年の7月。転入前に在籍していた全日制の高校で留学プログラムに参加し、3ヵ月間アメリカの学校に通ったことがきっかけです。私は中学生の頃に不登校だった時期があり、留学するまでは高校があまり好きではありませんでした。そんなときにアメリカの学校で家族のようにあたたかい雰囲気を感じたことと、ホストファミリーに週に1回だけ学校に通う“ホームスクーリング”という制度があるという話を聞いたことにより、自分の中で“学校”に対する認識が変わりました。今まで、学校は毎日通わないといけないものだと思っていたけれど、その枠を飛び出して勉強と向き合ってもいいんじゃないかと。帰国して「自分らしく学校生活を送りたい」と、親を説得しN高へ転入を決めました。私は今、大学で社会科学やデータサイエンスの勉強をしながら、ソーシャルビジネスを掲げる企業でのインターンシップとNPO法人で不登校児やその家族へのサポート活動を行っています。私がこのような道を歩んでいるのは、自分の不登校だった経験はもちろん、ネットの高校での出会いと発見があったからこそ。友人たちのさまざまな思いや経験を聞き、「不登校に悩んでいた人がこんなにいたんだ」「こんな思いがあって、今学校に通っているんだ」と気付くことができました。将来は、困っている人を助けるための方法を考えたり、大きな視野で社会問題と向き合い、貢献できる人になれたらいいなと思っています。

通学コース

青松 京香さん

2019年度卒業

明治大学 農学部 食料環境政策学科 進学

マタギの職業体験を通して自分の将来が明確になった

親族が食品を扱う仕事をしている関係で、食と環境を巡る問題にずっと興味がありました。「ゆくゆくは親族の手伝いができれば」と考えていましたが、振り返ると漠然としていたと思います。その考えをPBLやマイプロジェクト、インターンシップ、職業体験などの経験が、より鮮明にしてくれました。とくに印象的だったのは、マタギの職業体験です。それまで学校行事や課外授業には積極的に参加しておらず、この体験も「熊、食べられるのかな」くらいの軽い気持ちで応募したのですが、自分の行動次第で貴重な経験ができることを知る機会になり、これをきっかけに「とりあえずやってみる」意識が芽生えました。他の職業体験にも積極的に参加し、食と環境について学ぶことが本当にやりたいことなのか、体験を通して確かめられました。なかなか経験できない経験をできるのがネットの高校の最大の魅力だと感じます。大学では、食と環境を巡る問題について、経済学や社会学などさまざまな観点から研究しています。たとえば、より良い方法で安心安全な農畜産物を食卓に届けるためには何をすればいいか、環境問題と私たちはどのように向き合えばいいのか、などです。まだまだ知識不足なので、今は経済学や社会学、農学の基礎的な知識を大学で学んでいます。私はN高の環境が自分を夢に近づけてくれたと考えています。夢がなくて悩んでいる方がいるのならば、やりたいことを実現するためのカリキュラム、全力で応援してくださるメンターがいるネットの高校で、いろいろなことに挑戦してほしいです。

河合 佑真さん

2019年度卒業

法政大学 キャリアデザイン学部 キャリアデザイン学科 進学
株式会社SUPOTA 代表取締役社長

キャンパスでのメンターとの出会いが自分を変えるきっかけになった

大学ではキャリアデザイン学部で、PBLを用いたキャリア教育を勉強しながら、N高の起業部に所属していたときに立ち上げた「SUPOTA」という会社を運営しています。SUPOTAでは、発展途上のベンチャースポーツを支援するサービスを提供しており、「アスリート、そしてアスリートを応援する全ての人が自由にスポーツに取り組める社会」の実現を目指し、活動を続けています。これらは、高校入学時にはまったく考えていなかったことで、きっかけは間違いなくN高での人との出会いです。N高に転入する前の自分は、怪我と病気により目標も、大学進学や勉強に対するモチベーションも失っていました。しかし、入学当時、心斎橋キャンパス長から言われた「何ごとも恐れずに挑戦しなさい、失敗しても大丈夫だから」という言葉で自分のなかで意識が変わりました。普段のなんでもない毎日がとても刺激的になり、いろいろなことに挑戦するようになり、PBLやマイプロジェクトで自分と向き合うなかで、「スポーツ界を変えたい」という夢ができました。さらに、自分自身が将来の目標を見つけるきっかけとなったキャリア教育をさらに普及させ、全ての高校生に、やりたいことを見つけるきっかけ作りを提供したいという目標も生まれました。これはネットの高校だったからこそ見つけられた財産です。夢や将来の目標は、何もないところからは生まれない――これは身をもって感じたこと。何事も自分の限界を決めず、チャレンジし続けることこそが大事だなと、今もいろんな活動に励んでいます。

渡邉 舞香さん

2019年度卒業

四日市看護医療大学 看護医療学部 臨床検査学科 進学

いろいろな“弾を撃ち続けた”ことで、新たな夢を見つけることができた

「チャンスは与えられるものではなく、自分で掴むもの」。これは、私がN高での課外活動を経験して学んだことです。待っているだけじゃ何も得られないと気付いてからは、文化祭実行委員やオープンキャンパスの運営など学校のことや、母が使っていたカメラを譲り受け、写真を撮り始めるなど、興味を持ったことに何でも挑戦するようになりました。2年次の冬には、カメラの経験を生かして「写真の力で若者に自信を与える」というコンセプトのビジネスプランを考え、起業部の第2期生に合格。入部を掴み取ったことは、大きな自信につながりました。私は、入学時から「将来は救急医療の現場で働きたい」という夢を抱いていましたが、たくさんの経験をしたことで「フォトグラファー兼医療職になりたい」という新たな夢が生まれました。“下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる”ということわざがあるように、どんな弾も撃たないと的に当たりません。私は弾を撃ち続けた結果、新たな夢を見つけることができました。今は救急医療で働くという夢を叶えるため、医療職の中でも臨床検査技師を目指せる大学で、検査技師の勉強をしています。フォトグラファーとしての活動も続けていて、都内の動画メディア企業で長期のインターンシップも参加しています。インターンシップでは動画のサムネイルやアイキャッチなどの撮影を担当。平日は医療の勉強、休日はインターンシップ活動に励んでいます。医療人としてもカメラマンとしても、毎日幸せに仕事をできることを目標に、これからも興味のある分野を楽しみながら追求していくことに全力でありたいです。

通学プログラミングコース

小林 勇豪さん

2019年度卒業

拓殖大学 政経学部 経済学科 進学

LT大会は成功も失敗も自分の責任だから“次”を考えることができる

高校3年生のときに転入しました。以前在籍していた高校の授業でプログラミングを勉強する機会があり、もっと学んでみたいと思ったことがきっかけです。僕はプログラミング初心者でしたが、通学プログラミングコースにはプログラミングがもともと得意な仲間が多く、入学した当初は苦労もありました。しかし、自ら声をあげ「教えてほしい」と聞いたり、真似したい技術があれば目で見て吸収したりと、ひたすら挑戦を続けていました。月に一度行われるLT(ライトニングトーク)大会は、制作から発表までひとりで行います。成功も失敗も全て自分次第。だからこそ、失敗したとき、次はどうしたら失敗せずに成功できるのかを自分自身で考えることができます。当たり前のことですが、それに気づけたことは僕にとって大きな糧となりました。また、ネットの高校には夢中になれるものを発見するチャンスがたくさん転がっています。Slackを活用すれば数多くのイベントに出合え、企業や著名人の方と触れ合う機会や、個性豊かな生徒と話すこともできます。僕は運が良いことに、投資部に所属することができました。初めて株式投資を行い、企業訪問をしてIRから企業価値を考えたり、チャートを見て分析したりとどんどん夢中に。この経験を通して経済関係について深く学びたいと思い、大学では経済学を学んでいます。プログラミングの勉強と投資部で得たことを活かし、経済知識、ビジネス的論理的思考などを学び、インターンシップや企業イベントにも挑戦していくつもりです。

鈴木 颯人さん

2018年度卒業

慶応義塾大学 環境情報学部 進学

ネットの高校で学んだ「考えを形にする大切さ」が、役立っている

ずっと「プログラミングでサービスを作りたい」という思いがあり、親の勧めでネットの高校を知りました。自分のやりたいこととマッチしていると思い転入。在学中はプログラミングを学びながら、アプリケーションを作ることに没頭していました。少しずつでも形にしていくことで、新たな発見があったり、周りの人を巻き込んでいけたり、自分を向上させるたくさんの経験をすることができました。生徒みんなに“やりたいこと”があり、それぞれが良い影響を与えながら、ものづくりをすることができたと思います。多様な人と出会える環境も面白かったです。ネットの高校でプログラミングを学んだことで、僕の人生は大きく変わりました。大学に進学後、都内のアパレル系のスタートアップ企業でインターンシップを始め、今は、プログラミングと同じく考えを形にする“デザイン”に力を入れています。もともとエンジニアで入ったのですが、今はデザイン業務を担当しており、IllustratorやPhotoshopなどでオリジナル商品のデザインなどをしています。自分の好きなカルチャーをプログラミングやグラフィックデザインなどで表現することはこれからも続けていきたいですし、将来はそれを仕事にすることが目標です。僕がネットの高校で教わったのは、何事も「自分がやるか、やらないか」。やりたいことがあれば、メンターたちは全力でサポートしてくれますが、最終的な決定をするのは自分です。何かひとつでも行動に移してみると、今までとは違った景色が見えることを僕は身をもって感じましたし、その積み重ねで新しい夢を見つけることができました。

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