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【N高グループ音楽部】
『すべてはいい演奏のために』東京交響楽団のリハーサル公演を見学! プロの協働を学ぶ特別な一日

【N高グループ音楽部】<br>『すべてはいい演奏のために』東京交響楽団のリハーサル公演を見学! プロの協働を学ぶ特別な一日

昨年9月25日、音楽部員限定の課外活動として、ミューザ川崎シンフォニーホールにて東京交響楽団のリハーサル公演を見学しました。

プロの演奏に触れ知見を広げることはもちろん、指揮者と演奏者が一流の表現を追求するために、どのようなコミュニケーションで「協働」しているかを知ることも大きな目的です。

参加した生徒の背景は、純粋に音楽が好きな生徒や、日頃から演奏活動に取り組む生徒など様々。中には、小学生の頃に同楽団の演奏会で指導を受けた先生に会うため、遠方から駆けつけた生徒もいました。再会を喜ぶ温かな雰囲気の中、見学が始まりました。



圧倒される非日常の空間

ホールへ一歩足を踏み入れると、そこには非日常の光景が広がっていました。

荘厳なパイプオルガン、四方を囲む客席、音響を計算し尽くした木調の壁。指揮者と英語で談笑する演奏者や、丹念に調律される弦の音など、すべてが演奏のためだけに研ぎ澄まされた空間です。これから始まる未知の体験に、生徒たちの期待も高まります。



リハーサルの概要

  • 演目:J.S.バッハ『マタイ受難曲』BWV244
  • 指揮:ジョナサン・ノット氏

1962年イギリス⽣まれ。ケンブリッジ⼤学で⾳楽を専攻し、マンチェスターのロイヤル・ノーザン・カレッジでは声楽とフルートを学び、その後ロンドンで指揮を学んだ。フランクフルト歌劇場とヴィースバーデン・ヘッセン州⽴劇場で指揮者としてのキャリアをスタートし、ルツェルン響⾸席指揮者兼ルツェルン劇場⾳楽監督、EIC⾳楽監督、バンベルク響⾸席指揮者、2017年よりスイス・ロマンド管の⾳楽監督も務めている。現代を代表する指揮者の一人。

緊張感の中に宿る信頼とプロの熱量

リハーサルは「演奏」と「指揮者からのフィードバック」を細かく繰り返して進めます。



例えばチェロのパートでは、わずかワンフレーズごとに演奏を止め、指揮者が緻密な指示を出します。演奏者はその意図を即座に汲み取り、自身の音へと反映させていきます。

一見すると厳しいやり取りのようですが、決して対立ではありません。身振り手振りを交えた熱い対話から、お互いが一つの「理想の音」を目指していることが伝わります。

質の高い「協働」の形

現場には張り詰めた緊張感がある一方で、時にはジョークで場が和んだり、素晴らしいソロ演奏には拍手が送られたりと、互いをリスペクトする温かな一体感もありました。

明確なビジョンを持つ指揮者と、それを受け取り体現する演奏者。そこにあるのは、プロ同士の深い信頼関係です。自分の主張を的確に伝えながら共通のゴールへ向かう「力強いアサーション(合意形成)」の形を、生徒たちは間近で学ぶことができました。

すべては「いい演奏」のために

リハーサル終了後、スタッフの方への質疑応答の時間をいただきました。 生徒からあがったのは「本番3日前なのに、なぜ楽譜のメモをすべて書き直しているのか」という質問です。

バッハのような古典作品は楽譜に細かな指示が少ないため、表現は指揮者の解釈に委ねられます。そのため、リハーサルで指揮者の意向を反映し、自身の解釈を直前で変更することは日常茶飯事なのだそうです。

「なぜ、ここまで妥協なく変更を続けるのか」という問いに対し、返ってきたのは「すべてはいい演奏をするために」という、極めてシンプルで力強い言葉でした。

最後に

プロフェッショナルのストイックな姿勢を目の当たりにした生徒たちにとって、これからの音楽の聴こえ方は、きっと今までとは異なるものになるでしょう。
目的に向かって全員が全力を尽くす。この貴重な経験を、今後の学校生活やそれぞれの表現活動に活かしてくれることを期待しています。

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