ネットの高校ブログ
【職業体験】第二の故郷ができました~五島列島の民泊で魅力発見~
※N高では、希望者を対象に、日本各地のさまざまな職業をリアルに体験できる「職業体験」をおこなっています。
2019年11月4日(月)〜 8日(金)の5日間、長崎県五島市にて地域滞在型職業体験を開催し、N高生9名が参加しました。
今回のテーマは「4泊5日の民泊体験を通して五島における民泊の魅力を発見し、N高生に向けて発信する」こと。
五島市の野口さん、民泊先である福江島大浜地区の廣山さん、御手洗さんにご協力いただき、五島列島に住む人々の温かさや、広大で豊かな自然に触れられる4泊5日を企画しました。
【1日目】
4泊5日のスタートは五島市福江港。東京、名古屋、佐賀など日本各地からN高生9名が集合しました。
その後、福江島の大浜地区公民館に移動。アイスブレイクや入村式を開催し、民泊先の方との顔合わせをおこないました。民泊先のお父さん、お母さんの優しさや懐の深さにより、徐々に緊張がほぐれていくのがわかりました。
入村式後は男女に分かれて、それぞれの民泊先で夕飯をご馳走になりました。新鮮な魚介類や農産物をお腹いっぱい食べ大満足の様子。生徒同士や民泊先のお父さん、お母さんとも距離が縮まり、夜遅くまで話が尽きませんでした。
【2日目】
朝早く起床し、朝食準備を手伝いました。
朝食後は家業体験として船釣りに参加。男子はアジ、女子はタイ釣りにチャレンジし、共に大漁でした。
民泊先の方々に教えてもらいながら、午前中に釣った魚を捌きます。
自分たちで捌いた魚は、夕飯でいただきました。なかなか食べることのできない新鮮な魚料理に一同感動!
また、この日は天候に恵まれ、神秘的な夕陽を見ることができました。
この日から民泊先を交替し、新たな家庭での生活が始まりました。夕飯後は公民館に集合し、キャンドルトークを実施。
部屋を消灯してキャンドルに火を灯し、話したい人がキャンドルを自分の手元に引き寄せ話すという対話の時間。周りにいる人の顔が見えない状態で話すことで、思ったことや考えていることを話しやすくなる効果があると言われています。
それぞれが3日間を振り返り、どんなことを感じ、考えたのかを話しました。 これまでの学校生活での苦悩や、体験してきたことなど、普段であれば他者に話すことを躊躇してしまうようなことも話してくれました。この時間のおかげで、それぞれの仲がより一層深まったようでした。
午後は「五島の魅力をN高生に発信する」ことに向けて、これまでの体験を振り返り、自分が肌で感じた五島の魅力を「モノ・ヒト・コト・空間」の要素ごとに出しました。
「海が綺麗だった」、「魚が美味しかった」などは、インターネットで調べればすぐにわかることです。しかし、「山登りの途中で挫けそうになったが、そこから見た海は絶景だった」、「民泊先のお父さん、参加メンバーと一緒に釣った魚を調理したから美味しく感じた」など、今回の職業体験に参加したからこそわかる要素を取り入れることで、自分にしか伝えられないことを表現をすることができます。この点を意識し、この日は魅力の言語化を試みました。
その後、大浜地区公民館で夕食会を実施、参加生徒のひとりも五島産食材を用いて料理を振る舞いました。
夕食後の発表会には、民泊先以外の大浜地区の方々にも大勢お越しいただきました。
生徒一人ずつが民泊や家業体験を通して感じたこと、また学んだことを思い思いの形で発表しました。
「魅力を伝える」ことがテーマでしたが、それぞれが自分の気持ちをそのまま言葉で伝えており、心動かされる場面が多くありました。
【5日目】
あっという間の4泊5日。民泊先の方々とのお別れとなる離村式では、この期間を振り返り、思い思いに自分の気持ちを伝えていきました。
自宅を離れて、初めて会う生徒と一緒に4泊5日を過ごすことは心配や不安も大きかったと思います。
そうした中、民泊先の方々が、家族の一員のように生徒を温かく迎え入れてくれたおかげで、安心して過ごせる場が形成されました。最終日に「帰りたくないなぁ」という生徒の声を聞いた時は、この場所が生徒たちにとって「第二の故郷」になったと思えた瞬間でした。
参加してくれた9名のN高生、五島市の皆さん、本当にありがとうございました。
最後に、生徒の感想を紹介したいと思います。
・民泊先の人の優しさ、一緒に来た仲間との日々、どれも良い思い出になりました。正直に思いをぶつけることができたのは、この仲間だったからだと思います。いろいろなことを経験でき幸せだと感じました。
・一緒に体験をおこなったメンバーや職員の方々がとても優しく話しかけてくださった。民泊先の方々がとても親しみ深く優しく接してくださった。そういう人の温かさや優しさがしみて、とても温かい気持ちになれました。
・今回の民泊先の方々は私のことを温かく迎え入れてくださり、それがとても嬉しかったし、人の心の優しさや美しさに触れて、非常に有意義な時間を過ごすことができた。
・一緒に行ったメンバーがみんな優しくて、自分の話をしてくれたのが嬉しかった。人とじっくり話すことが好きなのでキャンドルトークが本当に楽しかった。民泊先の方々がみんな本当に優しく温かかった。発表内容も満足のいくものが作れたことも嬉しかったです。
・自分の知らない世界、仕事、生き方を肌で感じることができ、こんな生活も日本にあるんだなと見聞が広がった。
・民泊先の方々や五島列島の皆さんの生活を見ていたら、未来の自分には何ができるんだろうと改めて考えさせられました。
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