
N/S高の中で最大級の部活である、N/S高美術部。趣味でイラストや作品を制作する人、プロを目指す人、自分たちでイベントやコンテストを企画・開催する人など、多様な部員が集まり、それぞれのスタイルで創作活動を楽しんでいます。
先日、「coconala(ココナラ)でイラストの有償依頼に挑戦しよう!!」というワークショップ「Art at Work」を開催しました。プロのイラストレーターの指導のもと、N/S高美術部の部員20名が、日本最大級のスキルマーケット「coconala」でイラストの有償依頼にチャレンジしました。実際に依頼を受けながら、プロのイラストレーターとしての第一歩を踏み出す貴重な経験となりました。
本プログラムは、2024年度に実施された通学コースの課題解決型プロジェクト学習「プロジェクトN」内にて生徒が企画し、採用・実現されたものです。
以下が、本プログラムのスケジュールです。
<ワークショップスケジュール>
・Day1:導入、coconalaのプロフィール設定
・Day2:ポートフォリオ作成、出品の仕方について学ぶ
・Day3:SNSアカウントの活用、依頼を受けるコツを学ぶ
・Day4:依頼を受けた後の流れについて学ぶ
・Day5:取引時の注意点、売れるコツについて学ぶ→ 1ヶ月間の出品・有償依頼に挑戦
・Day6:振り返り
生徒たちは、このスケジュールに沿って学びながら、実際に有償依頼に挑戦しました。
<講師>
▪️イラストレーター
うり200 様(配信者向けイラストをメインに出品)
▪️漫画家、イラストレーター、デザイナー
中里智明様(株式会社弧副工房 代表取締役)
オンラインワークショップでは、講師から有償依頼の始め方や売れるコツなど、依頼を受けて有償でイラストを制作するための実践的なノウハウを学びました。
また、依頼後の流れ(ヒアリングから納品までのプロセス)や、「常に何かと比べられる」ことを意識することの重要性についても具体的なアドバイスを受けました。
自分の作品をどのように位置づけるか、他のクリエイターとどう差別化を図るかなど、売れるイラストとして選ばれるための工夫を知る機会となりました。
5日間のワークショップ後、参加者は1ヶ月間coconalaでの有償依頼に挑戦!!
結果、参加者全体で27件受注することができ、中には、1人で9件も受注した生徒もいました。
有償依頼に挑戦することで、イラストを趣味として楽しむのか、それとも、プロとして本格的に取り組んでいくのか、自分の「得意」への向き合い方や将来への道のりを考える貴重な機会となりました。
<本プロジェクトの企画者:立川キャンパス 西川さんのコメント>
このプロジェクトを企画したきっかけ
通学コースで実施している「プロジェクトN」の授業の中で、生徒がワークショップを企画する機会がありました。N/S高にはイラストに取り組む生徒が多く、技術向上を目的とした授業はあるものの仕事につなげる授業が少ないことに気づきました。そのため、仕事として挑戦するハードルが高いと感じ、躊躇してしまう生徒が多いのではないかと考えました。
そこで、有償依頼の始め方を学び、実際に仕事に挑戦できるワークショップに需要があると思い、私のチームが企画した「Art at Work」が採用され実現に至りました。
このプロジェクトを通して楽しかったこと
運営チームで会議を重ね、話し合いながら企画を形にしていく過程は、とても楽しかったです。
会議で授業構成が決まっていくたびに達成感を感じました。また、企画の改善策やアイデアを自分から提案したり、逆に自分では思いつかない改善策をメンバーが出してくれたりすることに面白さを感じ、企画もスムーズに進めることができました。
そして、自分達が形にした企画に積極的に取り組んでくれる受講生がいることに喜びを感じました。
運営としてどんな学びになったか
プロジェクトを進める中で、準備と実行の重要性を痛感しました。会議を進行する際には、事前に議題を明確にし、可視化しておくことで、会議中の行き詰まりや議論の脱線を防ぐことができると学びました。また、会議だけでなく、想定される事態への対応を事前に準備しておくことが、円滑なプロジェクト進行に不可欠であると実感しました。さらに、企画を実行に移す過程で新たな課題が見えてきたり、予想以上の成果を得られたりしたことから、実際に行動に移すことの重要性を強く認識しました。
<参加者の声>
- ハードルが高かった有償依頼について、事前にノウハウを学べたことでスムーズに始めることができて良かったです。
- お金をもらってお仕事をするという基本の心得はもちろん、coconalaの評価システムからリアルな事情まで詳しく教えていただき、期待以上のことが学べました。
- 最初の一歩は、とても高いハードルだと感じていました。それに対して、背中を押していただける経験は本当に得難いものだと思います。
それぞれ得たものは大きかったようです。この経験が新たな挑戦や次のステップへの自信につながっていくでしょう。
今後もN高等学校・S高等学校では、生徒の「好き」や「得意」を活かした実践の機会を提供していきます。
◆体験学習プログラムについて◆
N高等学校・S高等学校・N中等部の課外授業として実施。日本各地の自治体・企業・専門機関等と連携して多種多様なプログラムを実施し、普段の授業・映像授業では得られないリアルな経験から、生徒の知見や将来の可能性を広げられる機会を提供しています。近年では地方自治体、企業・団体と事業連携協定を締結し、共同でプログラムを実施することで、地域社会・産業の発展や地域人材の育成を目指す取り組みを進めています。
【体験学習の実施例】
https://nnn.ed.jp/learning/extracurricular_activities/workexp/
◆N/S高美術部について◆
https://nnn.ed.jp/about/club/art