
N高等学校通学コースの独自の授業、「プロジェクトN」は、全8キャンパスで共通のプロジェクトに取り組むことが多い授業ですが、10月22日から、大宮キャンパスのみで実施する全5回の特別授業がスタートしました。
その内容は、ものがたり創作授業。
「キャラクターの”こころ”をつくる」というワークショップを通して、自己表現のスキルアップを図ることを目的とした授業です。
講師は、批評家、民俗学者、小説家、漫画原作者、編集者など、様々な顔を持ちながら、N予備校(N高オリジナル学習システム)の「ものがたり創作授業」も担当してくださっている大塚英志先生です。
〈大塚英志氏プロフィール〉
神戸芸術工科大教授、東京大学大学院情報学環特任教授等を経て、現在、国際日本文化研究センター研究部教授、東京藝術大学大学院映像研究家兼任講師。芸術工学博士。ストーリーテリングの教材を多数製作。『物語の体操』(星海社)は、2017年度より、高校の国語教科書に採択されている。物語やまんが表現のワークショップや創作講座を世界10カ国15都市で開催。本講座の参考となる図書としては、『ストーリーメーカー』『キャラクターメーカー』(星海社)など。まんが原作者としては、ホラー・サイコサスペンス多いが、最新作『恋する民俗学者』(中島千晴作画)は、明治時代の文学史について少女まんがスタイルで描き、大学の講義レベルの情報量をもち、文学研究者からも注目をされている。
第1回目の授業は「偶然に頼ってキャラクターを作ってみる」というテーマでした。

サイコロを使って、ランダムで指定されたパーツを基準に、キャラクターを作るという内容です。
大塚先生のお話は、生徒たちの身近にあるサブカルチャーに関して、「なるほど」、「確かに」と気づきを与えてくれる内容で、はじめは緊張していた生徒たちから、徐々に笑い声や納得の声があがるようになりました。
・生徒たちが知っている漫画やアニメのキャラクター話
・日本とアメリカのキャラクターでは、「悩み」の種類や深さが違うという話
・キャラクターは様々なパターンの組み合わせでできているという話

全5回のこの授業の最終的な課題は、『きみはひとりでどこかにいく』というタイトルの書き込み式の絵本を1人ひとりが作り上げることです。
過去に行なった同じ課題のワークショップの作品の紹介があり、なかにはN高等学校の川上量生理事の作品もありました。


「絵の上手い下手は関係ないし評価しない。大切なのは自分を表現すること」
大塚先生の言葉を受け、生徒たちはどのように自分を見つめ、表現するのか。
そして、どのような絵本ができあがるのか……。今からとても楽しみです。