N高等学校・S高等学校ネットの高校ブログ
【N/S高政治部】「高校生未来会議」に参加して、私たちが得た
“これから”のヒント
左から、N高2年 服部将昌さん、N高1年 金子由幸さん、林芳正 官房長官、N中等部3年 真田涼佑さん
このブログは政治部5期生の「全国高校生未来会議」参加メンバーに書いてもらいました。
N/S高政治部が、2024年12月24日(火)に衆議院第一議員会館で行われた「第12回全国高校生未来会議」に参加しました。
「全国高校生未来会議」は、全国の高校から一般公募・選抜された生徒たちが各党の政治家と政治に対する考えを深めることを目的としたイベントです。会議に参加した生徒たちは、どのような気づきを得たのでしょうか。彼らの視点を通して、当日の様子を振り返ります。
■N高1年 小古山諒大さん
今回参加し、政治家の熱意を肌で感じ、多くの刺激を得ることができました。私が最も印象に残っているのは、高校生が6人1組になり、政策提言案を考えるワークショップです。普段、政治部で一緒に活動しているメンバーとは違う仲間や他校の生徒とグループを組み、日本の課題を解決する政策を提案できたことは、とても新鮮な経験でした。私たちのグループがテーマにしたのは、日本の教育の在り方。
自分とは異なる経験を持つ人と議論し、意見を交換し合う中で、想像以上に多様な視点があることに気づきました。お互いの経験を尊重しながら、独自の政策を創り上げることができたと思います。
その政策に対して、政治家の方々が真剣に耳を傾けてくれたことや、若い世代の意見を大切にしている姿勢に感動しました。テレビでは見られない政治家の生の姿を間近で感じることができました。
この会議を通じて、高校生である私たちが、もっと積極的に政治に関わっていくべきだという意識が高まりました。将来を見据えて、今から少しずつでも自分の意見を発信し、社会に貢献できるよう努めていきたいと考えています。
■N高1年 金子由幸さん
参加をして最も印象に残ったのは「自身の経験に基づいた意見や考えを政治家に直接伝えられた」ことです。
私は過去にSNSで嫌がらせを受けたことがあります。その経験を踏まえ、近年深刻化している誹謗中傷や権利侵害といった「SNSの問題」について、政治家の皆さんと意見を交わしました。「SNS事業者への規制強化」と「プライバシー侵害行為の刑事罰化の必要性」について議論する中で、対策の重要性を改めて実感しました。
また、政治家と意見交換する機会は普段の生活ではなかなか得られないものです。こういった貴重な機会に参加できたこと、そして「自分の経験に基づき意見や考えを政治家に直接言えたこと」は、本当に有意義な経験となりました。今後もこのような機会があれば積極的に参加していきたいです。
政治部の活動の中で、私は「SNSの問題」について研究をしているため、今回得た経験や考え方は3月の成果発表会にしっかりと活かしたいと思っています。
■N中等部3年 真田涼佑さん
志の高い同年代の方々や、日本の政治を実際に動かす国会議員の皆さんと交流するという、貴重な時間を過ごすことができました。特に心に残ったのは、チームを編成した上で、政策を創り上げる時間です。互いに忌憚のない意見を出し合い、侃侃諤諤の議論を展開でき、とりわけ学びになりました。
また、3期連続で参加している政治部の学びを活かすこともできました。「多様な意見をまとめる力」をアウトプットすることで、政治の本質を学ぶことができたように感じます。途中、 矢田内閣総理大臣補佐官が議論の様子を見に来てくださり、直接お話できたことも印象深いです。私にとって「どこを切り取っても宝物のような思い出」になりました。この場を用意していただいた関係者の皆さまをはじめ、関わっていただいた全ての方々に感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。
■S高2年 東坂明憲さん
初参加でしたが、政治家の方々は私が国会中継や報道番組で見るよりも「人」であると感じました。テレビや新聞で見る国会議員の方々は、国是と提言を照らし合わせ、真剣な面持ちで熱い議論を交わし、時に強い口調で主張をし、その一挙手一投足が注目されるなど、大変な印象があります。
もちろん、それが政治家としての一面であることには間違いありません。しかし、国会議員の皆さんが意外な側面を持っていることを知りました。例えば、冗談を交えて笑わせてくれたり、政治とは関係のない些細な相談に乗ってくださったり。中でも、国会議員の方々が学生時代に考えていたことのお話は、とても興味深かったです。
私が「学生時代にもっとしておけば良かったと思うことはありますか?」とお伺いすると、ある議員さんが「日本史と世界史を勉強することだね!」と答えてくださいました。現代の日本という国はどのような歴史を辿って今に至ったのか、世界と日本はどのように関係し合って文化や財産を共有してきたのか、かつての人間がもたらした成功と失敗からどんな学びを得るべきなのか。先人が紡いできた歴史からインスピレーションを受け、この国の今後についての考えを発展させることは、今の国政に向き合う上でとても意義のあることだと感じました。今回手に入れた新たな見聞や、国会議員の方々とのかけがえのない時間を大切にし、これからの政治部での活動や政治参加の場で、この経験を存分に発揮していこうと思います。
■N高1年 中田裕己さん
政治家の「自己表現能力」を実感しました。中でも、スピーチをする際、自ら掲げる政策をアピールするための実演的な振る舞いが印象的でした。
壇上から客席に向かって飛び降り、私たちと対等な視線で語りかける方、まるで談笑しているかのようにリラックスした雰囲気で話を進める方など、多種多様なスピーチが見られたことが今も脳裏に刻まれています。
また、これは政治家にとっては当然のことかもしれませんが、多くの高校生を前にしても緊張感なく、ゆとりを持ってスピーチをする姿に、政治家としての精神力をひしひし感じました。普段から人前で話すことの多い自分にとって、このスピーチで体感した表現の工夫や姿勢は大きな学びとなりました。
■N高2年 服部将昌さん
「全国高校生未来会議」の名の通り、未来に思いを馳せた一日でした。朝から晩まで、政治という視点から自分たちの未来、日本や社会の未来について、政治家や同世代の仲間と一緒に考え、語り合い、普段の政治部の活動とは一味違った経験ができました。
私は、交流会である議員の方が「政治家は仕事をすると選挙で勝てない」といった趣旨の話をされていたことが深く印象に残りました。ここで言う「仕事」とは、教育や外交、財政など中長期的な政策や、評価が難しい課題などを指します。
では、なぜ「仕事」をすると選挙で勝てないのか。私はその理由のひとつに、国民が直接的な効果を実感しにくいことがあると考えます。日々政策について議論している人なら政策の重要性が理解できたとしても、一般的な国民はわからない。この知識格差や情報格差は、 今の政治・民主主義の大きな課題なのではないでしょうか。自分自身、政治部での財政の政策研究を進める中で、この格差を痛感しています。
どうすればこの格差を縮めることができるのか、「仕事」が評価されるようになるのか。今後も考えていきたいです。
■最後に
参加した生徒たちにとって、政治との向き合い方を模索する貴重な機会となったようです。それぞれが得た学びや気づきが、今後の政治部の活動、さらに未来へと生かされていくことに期待しています。
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