ネットの高校ブログ
まるで映画の世界!
美しきイギリスで学ぶ「オックスフォード国際教育プログラム」
今年も昨年に引き続き14日間にわたる「オックスフォード国際教育プログラム」をイギリスで実施しました。
このプログラムはグローバル人材の育成を目的に、提携校と協力して毎年夏に実施している短期留学プログラムです。
今年度も多数の参加希望者の中から、書類選考と2回の面接を経て選ばれた12名の生徒たちがイギリスの地で貴重な経験をしてきました。
その様子をレポートをお送りします。
■プログラム概要
期間:2024年7月28日(日)〜8月10日(土)(14日間)
参加校:茨城県立土浦第一高等学校・茨城県立鉾田第一高等学校・慶應義塾湘南藤沢高等部・灘高等学校・N高等学校・S高等学校 から合計12名
■プログラムの日程(14日間)
7月28日(日)羽田空港集合〜出発〜シンガポールにて乗り換え
7月29日(月)ロンドン・ヒースロー空港到着〜送迎バスにてオックスフォードに到着
7月29日(月)寮到着後、午後にオックスフォード市街観光アクティビティ
7月30日(火)オックスフォードの校舎にて授業開始
8月 3日(土)ロンドン市街観光アクティビティ(OISC※主催)
8月 4日(日)自由行動日(全員でロンドン観光を実施)
8月 8日(木)最終授業日・最終プレゼンテーション〜ロンドンへ移動し帰国便へ搭乗
8月10日(土)シンガポール経由〜羽田空港へ到着・解散
※OISCとはこのプログラムの共同主催機関Oxford International Study Centerの略称
■オンラインでの事前交流会・ワークショップ・出発直前オリエンテーション
プログラムの開始に先立って、角川ドワンゴ学園の職員によるオリエンテーションとワークショップをオンラインで開催しました。
事前に生徒同士の交流を深めることや渡航時の注意点の確認、班別自由行動などについて話し合いをすることが目的です。
「旅のしおり」に沿って渡航時の持ち物や準備物などを確認し、渡航に向けて各種説明を行いました。
また、コンセンサスゲームやクイズを通じて生徒同士がアイデアを出し合い、協力して1つの答えを導き出す練習をしました。
初めのうちは緊張していた生徒たちですが、次第に笑顔も見えるようになり、短い時間でも事前に交流があることで本番の心持ちは変わるはずです。
プログラム中の班別自由行動の班も発表され、自由行動の行き先を生徒主体で計画をするなど、早速活発にコミュニケーションをとっていました。
■いよいよ出発!リアルでの「初めまして」@羽田空港
いよいよ出発当日を迎え、羽田空港に集合した生徒たち。
リアルで顔を合わせるのはこの日が初めてです。
チェックインや出国手続きを行いながら、改めて参加者同士がリアルで「初めまして」の自己紹介をしていました。
羽田空港から少しずつコミュニケーションを深めながらしっかりと関係を築き上げていき、シンガポールで乗り換えを行う頃には、多少のぎこちなさは残っていながらも、すっかり打ち解けた雰囲気になっていました。
■合計20時間のフライトを乗り越えて到着!美しい街並みに歓喜
羽田空港を出発し7時間のフライトを経てシンガポール空港に到着。
シンガポールからロンドン・ヒースロー空港へはさらに13時間のフライト、合計20時間の長いフライトとなりましたが、生徒たちはロンドン到着にやや興奮気味。
これからの2週間が楽しみといった表情で、長時間フライトの疲れを感じさせない現地到着となりました。
ロンドンは事前の天気予報よりも少々気温が高く、天候にも恵まれた中でプログラム開始に幸先の良さを感じます。
貸切バスに乗って1時間ほど高速道路を走ると、オックスフォードの美しい街並みが見えてきます。
その美しさに「おお〜!すご〜い!」と歓喜の声が上がっていました。
到着日の午後は早速オックスフォードの市街地ツアーが行われました。
これから2週間お世話になる学校を訪問したり、念願のオックスフォード大学を見学したりと、初日から興奮しきりのスタートとなりました。
■宿泊した学生寮
滞在するのは、オックスフォード大学のKeble College(キーブル・カレッジ)内にある学生寮なので、ちょっとした大学生気分を味わうことができます。
イギリスの大学寮のスタンダードはシングルルームです。
歴史あるカレッジ内の学生寮滞在に生徒たちも喜んでいる様子でした。
敷地内にある芝生スペースはプログラム期間中は生徒同士の交流場となり、みんなで星を見上げたり、いろいろなことを語り合ったりしたようです。
■プログラム開始後の主な1日のスケジュール
①朝食 / 7:30~8:30
②授業 / (1日2~3授業 9:15~10:45、11:00~12:30)
③ランチタイム / 12:30~13:30
④アクティビティまたは授業 / 14:00~16:00
⑤Study Hall(自習及び予習復習の時間) / 16:00~17:00
⑥夕食 / 18:30~19:30
※初日はオリエンテーション / 最終日はプレゼンテーション発表会&卒業式がありました
①朝食 / 7:30~8:30
1日の始まりは伝統的なオックスフォード大学の建物内のHallで朝食です。
食堂の雰囲気はまるで映画ハリーポッターのワンシーン。
映画の世界に入り込んだような環境で、毎日優雅に朝食をとることができました。
朝食はビュッフェ形式で、何種類ものパンやスクランブルエッグ、ベーコン、フルーツ、ヨーグルトなど、口に合うものを探しやすいメニューが揃います。
寮の食堂の食事は生徒たちの口にも合っていたようで、朝からしっかり栄養をつけて学習に臨むことができました。
②授業 / (1日2授業 9:15~10:45、11:00~12:30)
授業はOxford University Catholic Chaplaincy(キャンパス内にある教会)とOxford International Study Centreの校舎で行われました。
大学で学ぶためのアカデミックスキルを身につけることを目的としたこのプログラムでは、イギリスの教育システムを学ぶ科目、イギリス英語の発音やワードチョイスの違い、スラングなどを学ぶ科目、本格的なディベートを学ぶクラス、プレゼンテーションやエッセイの書き方に関する科目など、授業内容もさまざま。
生徒たちは本場のイギリス英語で行われる授業に少々緊張気味で臨みましたが、双方向性のある参加型の授業が多く、意見を求められたり、チームで話し合ったりしながら、「英語を」学ぶのではなく「英語で」学ぶトレーニングを積むことができました。
以下は授業科目の一例です。
「A History of Education in the UK」、「Effective Communication:Presentation Skills and Public Speaking」、「Branding and Business Planning Group Workshop」、「Critical Thinking and Problem-Solving Skills」、「The Oxford Union Debating Workshop」
上記から、2つの授業の様子をお伝えします。
<授業の様子>The Oxford Union Debating Workshop(ディベート)
この授業では、オックスフォードユニオン(オックスフォード大学生や卒業生からなる討論組織)に所属する先生から、ディベートをどのように行うかを学びました。
情報収集の仕方、発表する文章を構成する方法、そして相手チームがどのような質問をしてくるかを予想した上で反論を考えることなどを学んだのち、実際に2つのグループに分かれてディベートを行いました。
生徒たちは英語で下準備や発表内容の検討に苦戦しながらも果敢にチャレンジ。
終了後には「英語を使ってあんなに頭を回転させたのは初めて」や「自分があそこまで英語で話せるとは思わなかった」「英語でのディベートの楽しさと難しさを知った」など充実した授業の内容に、さまざまな感想を持っていました。
<授業の様子>Critical Thinking and Problem-Solving (クリティカルシンキング・問題解決能力)
1つの事象を多角的な視点から捉え、思い込みをなくしフラットなものの見方や考え方を養う授業です。
「Be Precise!(正確に捉えましょう!)」という心構えと、「そう思うのはなぜなのか?」を的確に表現する方法を学びました。
先生から投げかけられるさまざまな分野の質問にまずは生徒自身で考えます。
その後、「こういうものの見方に偏った部分はないか?」といったアドバイスをもらいながら、さらに個人で考え、チームで考え、最終的には1つの解のようなものを導き出すという、日本語でも難しい授業を英語で行いました。
慣れない頭の使い方に苦戦しつつも、生徒たちは「穿ったものの見方をするのではなく、自分の意見を確立させる、そしてその意見を周りに発信する」大切さを学びました。
この授業は、オックスフォードプログラムで毎回人気があり、思考力を鍛えることができる授業なのです。
③ランチタイム/ 12:30~13:30
ランチタイムはそれぞれが好きなものを購入して昼食をとります。
オックスフォードの街は治安が良く、街の中心にはカフェやスーパーなどがコンパクトに集まっているため、自由に買い物がしやすいのです。
昼食を短時間で済ませて近くのお店で買い物をする生徒や、校舎の中のコモンルームに購入したものを持ち込んで他国から来た生徒と交流しながら食べている生徒もいました。
④アクティビティまたは授業 / 14:00~16:00
午後はさまざまなアクティビティが行われました。
市内にある博物館の見学に出かけたり、映画『ハリー・ポッター』のロケ地になった「ニュー・カレッジ」を見学したり、リバークルーズで船に乗って街並みを楽しんだりしました。
幸運なことに外に出かけるアクティビティの際は天候が晴れていることも多く、美しい街並みを存分に楽しむことができ、オリンピック開催期間中だったこともあり、OISCに通う全生徒で「Olympic Games」というスポーツアクティビティを行いました。
世界中から来ている生徒と英語やスポーツを通じて国際交流ができ、とても貴重で有意義な時間を過ごすことができました。
⑤Study Hall(自習及び予習復習の時間) / 16:00~17:00
授業の後は自習時間です。自習とはいえ、最終プレゼンテーションの打ち合わせをしたり、その日の授業のわからなかったところを教え合ったり、グループ学習がメインになることも多く、参加者同士の絆が深まる時間となりました。
⑥夕食/ 18:30~19:00
夕食もKeble Collegeにある食堂でハリーポッターの気分を味わいます。
朝のメニューとは異なり毎晩新しいメニューが提供されるため、「今日は何が出るかな?」とワクワクしながら夕食会場に向かいました。
パスタやハンバーガー、シチューやピザなど、いろいろな料理が出ましたが、中でもイギリスの伝統料理である「フィッシュ&チップス」が出てきた日には、生徒たちは大喜び。想像以上にイギリスでの食事を美味しくいただくことができたようです。
■【週末の過ごし方】電車でロンドンへ小旅行
土日はみんなでロンドンへ旅行に出かけました。
土曜日はOISCのアクティビティスタッフが案内してくれました。
ドイツからきたメンバーも一緒に電車に乗り込み、1時間ほどかけてロンドンに到着。
ビッグ・ベン、ロンドン・アイ、バッキンガム宮殿、タワーブリッジなどの観光名所を徒歩や地下鉄で巡りました。
日曜日の班ごとの自由行動の行き先は、全員一致で再度ロンドンへ行くことが決定。
今度は電車チケットも生徒たちで購入し、自分たちの力でロンドンへ!
ロンドン・パディントン駅到着後は、各班ごとに分かれて、大英博物館、コヴェント・ガーデン、ナショナル・ギャラリーなど土曜日に行けなかったロンドンの観光地を巡ることができました。
班ごとにロンドン観光を行い、中にはミュージカル『Frozen』の観劇をしていた班もありました。
最後は映画『ハリー・ポッター』に登場する「9と4分の3番線」で有名なキングス・クロス駅に集合し、ロンドンの思い出を締めくくりました。
■最終プレゼンテーション&修了証の授与
2週間のプログラムの締めくくりはグループごとの最終プレゼンテーションです。
3人のグループに分かれて、まずはプレゼンテーションのテーマを決めることからスタートしました。
毎日少しずつ準備を重ね、最終日は英語で10分間のプレゼンテーションを行います。
このプログラムを通じてリサーチやプレゼンテーションの方法を学んだ生徒たちは、文献を引用したり、データを用いたりして堂々と発表していました。
チップ文化について考察を深めたチーム、日本と欧米の音楽の特徴やその違いから国民性を紐解いたチーム、クリティカルシンキングをどのように実生活に置き換えて活用していくかを考えたチームのほか、スポーツに現れる国民性の違いについて考察したチームなど、内容はそれぞれでしたが、どのチームもしっかり下調べを行っていました。
プレゼンテーションの内容だけでなく、どのようにプレゼンしたら聴衆に興味を持ってもらえるか、飽きずに聞いてもらえるかなど、話し方や見せ方にも趣向を凝らし、2週間の学びをしっかり活かしたプレゼンテーションとなりました。
プレゼンテーションの後にはOISCの学長であるBenから全員に修了証書が授与されました。
■帰国便〜20時間のフライトを終えて日本に帰国!
修了証の授与が終わった後、3時間ほどオックスフォード街で最後のお買い物タイムを楽しみ、送迎バスでヒースロー空港まで向かいます。
名残惜しさも感じつつ、いよいよ帰国の途となりましたが、夜の時間ということもありフライト中は多くの生徒がぐっすり眠っていました。
長時間のフライトを終えて日本到着後の生徒たちは、いつまでも抱き合ったり「また絶対会おうね!」と何度も約束をしていました。
最後に、参加した生徒の感想をアンケートより抜粋してご紹介します。
3年生 Sさん
Critical Thinkingの授業がとても興味深く感じました。
物事を多角的に捉えて、批判的な視点を持てるようにする方法とその重要性が学べる授業でした。
また、Critical Thinkingが学業のみならず生活の中のあらゆる局面で必要とされることに気づかされました。
全てのことに対して意識的に疑問を持ち、思考を働かせることの大切さを理解できて、姿勢やマインドセットが変わったように感じています。
3年生 Mさん
得られる学びの量と幅の広さが他のプログラムではなかなか得ることができないと思いました。
授業が小規模(12人)で、1コマ90分としっかり時間をとっていただいたので、毎日さまざまな知識や発見を得ることができました。
各授業で先生の雑談や質問時間も設けられており、気になった部分を質問することでさらに学びを深めることができました。
加えて、放課後や休みの日のアクティビティで街や人々の様子を観察したり、体験することでイギリス文化を肌で感じることができました。
現地で生活しないと得られない感覚など価値のあるものが身につけられたように思います。
2週間とは思えないぐらい濃い時間を過ごして、たくさんの思い出と学びを得ることができました。
本当に大切な仲間もできて、この先の学業や人生に活きる経験になりました。
以上、オックスフォード国際教育プログラムのレポートでした。
現地でたくさんのことを学び、同時に「仲間」も得て、ハードなスジュールを乗り越えた12人の生徒たちは、出発前よりもひとまわりもふたまわりも大きく成長していました。
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