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課外学習・体験学習

【体験学習レポート】生徒が演出家(プランナー)に!
ホスピタリティの視線から、心に響くチャペルウェディングをつくる

【体験学習レポート】生徒が演出家(プランナー)に! ホスピタリティの視線から、心に響くチャペルウェディングをつくる

2024年10月16日(水)から11月27日(水)にかけてブライダル業界やホスピタリティに関して理解を深めることを目的とした体験型ワークショップ「キミが演出家!夢のオリジナル結婚式を計画から実施まで! -ウエディングプランナー体験-」を実施しました。
今回のワークショップは、生徒が結婚式のプランニングを行い、実際のチャペルでの模擬挙式に挑戦。現役ウェディングプランナーより講義を受けながら、ヒアリングや企画、オペレーション構築などの実践的なプロセスを学びました。


<連携先>
・株式会社TIPLOG様
・産業能率大学櫻井ゼミ様
・カサ・デ・アンジェラ青山様

<プログラム日程>
10月16日(水)ブライダル業界の現状と課題・ホスピタリティスキルについての理解
10月21日(月)新郎新婦の方にヒアリング
10月23日(水)個性あふれる結婚式の紹介・オリジナルセレモニー案の制作開始
10月29日(火)講師の方からフィードバック
11月8日(金)オリジナルセレモニー案の発表
11月20日(水)当日に向けての運営準備
11月27日(水)式場にてセレモニーの実施(現地)

本ワークショップでは、オンライン期間中に各グループがセレモニー案を作成し、対面ではその内容をブラッシュアップして模擬挙式として実現しました。ここからはワークショップの内容をレポートしていきます。

●Day1 ブライダル業界の現状と課題・ホスピタリティスキルについての理解を深める

ワークショップ初日はオンライン会場に生徒たちが集合。画面越しに顔を合わせ、これから始まるプログラムへの期待感が伝わってきました。

参加者同士の信頼関係も大切です。まずはアイスブレイクとして指を使ったミニジェスチャーゲームを実施。生徒たちはすぐに打ち解け、スムーズなコミュニケーションの土台を築いた様子でした。


アイスブレイクを終え、ワークショップ本編へ。
フリーウエディングプロデューサーの柴田様をお招きし、教会式や人前式の種類、式全体の流れの紹介など、セレモニーを作る上で欠かせない知識を学びました。
さらに、実際に柴田様がプランニングした結婚式の動画を視聴。ウエディングの具体的なイメージを膨らませていきます。



その後、ブライダル業界の現状や課題も学び、ワークショップ後半では、産業能率大学経営学部 櫻井准教授より「ホスピタリティ」に関する講義を受講。ティズニーのカチューシャ文化を導入した先駆者であり、ホスピタリティの専門家でもある櫻井准教授の講義を通じて、生徒たちは「誰かを大切に思う気持ち」といったホスピタリティの本質について理解を深め、その視点からブライダルについて考えました。



「自分にとってのホスピタリティ」を探求するために、「日常の中のおもてなしに着目してみること」という宿題が提示され、ワークショップ1日目は終了しました。

●Day2 新郎新婦(役)にヒアリング

ワークショップ2日目から本格的にグループワークがスタート!



まずは、ウエディングプロデューサーである渡邊様から「結婚式のつくり方」を学びます。
新郎新婦が満足できるセレモニーを実現するために、ヒアリング時に意識すべきポイントを教えていただきました。また、セレモニーのゴールを明確にし、新郎新婦の価値観や想いをくみ取ることに加え、提案内容が実現可能かを慎重に検討し、リスクを事前に回避する重要性についても理解を深めていきます。



ワークショップ後半では、今回のセレモニーで新郎新婦役を務める産業能率大学櫻井ゼミの学生(以下、新郎新婦)のニーズを探るべく、ヒアリングを実施しました。
ヒアリングでは、主に新郎新婦の趣味嗜好を詳しくうかがいます。新郎新婦の理想のセレモニーをつくるためのヒントを得ることができました。


●Day3 個性あふれる結婚式の紹介・オリジナルセレモニー案の制作開始

ワークショップ3日目からは、各グループがセレモニー案の作成準備に取り掛かります。
その一環として、既存の結婚式を知り、セレモニーをつくるための視野を広げつつ、今回のワークショップにおけるセレモニー案の評価指標について説明を受けました。



今回はワークショップの性質上、全グループの中から1つのセレモニー案が選ばれ、その案をもとに現地で実施するプログラムとなっています。そのため、各グループの生徒たちは「ナンバーワンを目指すぞ」と気合十分。スタートダッシュは好調です。


これからどんなアイデアが出てくるのか、スタッフ一同楽しみです。

●Day4 講師からのフィードバック

ワークショップの折り返し時点となった、4日目。
この日は各グループがつくったセレモニー案に対し、講師からフィードバックをいただきました。長所はさらに伸ばし、短所は改善することで、より良い案を目指してブラッシュアップしていきます。



各グループともに素晴らしいセレモニー案でしたが、「新郎新婦に本当に喜んでもらえる案かどうか」疑問が残るチームが多かったため、各グループは原点に立ち戻り「ヒアリング内容の結果」を見返してました。
セレモニー案の発表まで残り1週間。ラストスパートです。

●Day5 オリジナルセレモニー案の発表

いよいよ現地で実施するセレモニー案を決める、発表の5日目。
ビデオ会議システム「Zoom」に生徒たちが入ってきた瞬間からワクワクとドキドキが伝わってきました。
最後の発表練習を終え、各グループごとにセレモニー案の発表に挑みます。
発表はAグループからスタート。各グループが個性あふれるアイデアを披露していきます。講師やスタッフだけでなく、他のグループの生徒たちからも驚きや感動の声が上がっていました。



講師・スタッフによる審査が行われ、今回は「Dグループ」の案を採用することに。ホスピタリティを意識した個性あふれるアイデアが、審査員の心を動かしました。

以降は全グループがDグループのアイデアをもとに一致団結。最終日の現地でセレモニーの実施の成功を目指していきます。

●DAY6 当日に向けての運営準備

セレモニー本番まで残り1週間となった6日目。ワークショップ前半は当日の役回りの確認を行いました。
受付役やドアマンなど、それぞれの役割を写真を見ながら具体的に確認し、自分たちが担うポジションを再度チェックしていきます。



当日のことを想像することで緊張感が増していく中、メンバー同士でその緊張を共有し励まし合ったり、勇気づけ合ったりする様子が印象的でした。

ワークショップ後半は、ホスピタリティについて振り返ります。
当日どのような対応をすればお客様に喜んでいただけるか、櫻井准教授が用意してくださったペアワークを通じて、生徒たちは意識すべきポイントを具体的にまとめていきました。



6日目のワークショップが終了するころには、生徒たちの表情に自信が満ち溢れていました。

最終日が楽しみですね。話し合いも盛り上がっている様子で、名残惜しさから、なかなか解散できない様子も印象的でした。

●DAY7 セレモニーの実施

最終日、生徒は朝早くに集合しました。
早速、セレモニーに向けて下準備を始めます。これまでグループごとに行っていた活動ですが、今回は全グループ力を合わせて1つの成果物を作っていきます。遠方から来ている生徒も多く、作業を進めながら「眠い…」と呟いている姿も見られましたが、カメラを向けると、とびきりの笑顔を見せてくれました。



下準備を進めつつ、司会や受付などのセリフがある役回りの人は、最後のすり合わせを行い、ホスピタリティを意識したセリフにするため、最終調整を重ねていきました。



準備に目処がついたところで、全員集合し朝礼を行いました。
気合いを入れ気持ちを整えたあとは、会場ツアーへ。



産業能率大学の櫻井ゼミ生から式場の仕組みや込められた想いを教わります。話を聞きながら、セレモニー本番で自分たちがどのように動くべきかをイメージしていきました。


会場ツアーが終了すると、役割ごとにリハーサルです。照明テストや音響テスト、ドアの開き方の確認など、失敗を防ぐため不明点を一つ一つ確認しながら、本番に備えます。



思うようにいかない場面もありましたが、櫻井ゼミ生の方々がサポートしてくださり、セレモニーの成功の兆しが見えてきました。運営側として頑張ってきた生徒たちは、櫻井ゼミ生の皆さまに感謝し、気持ちを引き締めました。

いよいよ本番です。この日のために集まったお客様(N/S高生徒)に新郎新婦への理解を深めるためのオープニングムービーを視聴してもらいます。



その後チャペルに移動し、ついにセレモニーが始まります。参列者である生徒たちが見守る中、新郎の入場に続き、新婦と新婦の父が厳かな雰囲気の中で入場。温かな拍手に包まれました。



まるで本物のセレモニーのような緊張感が漂い、新郎新婦が祭壇の前に到着すると、会場が静まり返りました。誓いの言葉では、お互いの想いを込めた言葉の結晶が響き合います。生徒たちの心にも深く刻まれた様子でした。

そのまま式が進行すると思いきや、新郎新婦がお互いにサプライズでプレゼントを。二人の仲の深さが感じられます。


最後にリングリレーを行います。リングリレーは、結婚指輪をゲスト全員で順に渡していくセレモニーです。ゲスト全員の祝福ムードを感じながら新郎新婦が退場です。



会場では盛大な拍手が送られ、中には感動して涙を流す生徒もいました。生徒たちにとっても、一生忘れられない思い出になったことでしょう。最高のセレモニーを無事に成功させることができ、一安心すると同時に、このような貴重な体験の場を提供してくださった連携企業の皆さまに心から感謝いたします。


最後に、参加した生徒の感想を紹介します。

●生徒の感想

Sさん
私は失敗することを恐れて、このようなプログラムやイベントごとにはあまり参加してこなかったのですが、今回のプログラムを通して、みんなで何かをつくりあげること、挑戦し努力することの楽しさを知りました。怠惰な自分を変えたいと思い参加したこのプログラムでは、思っていた何倍も良い経験・知識を得ることができました。この経験・知識を活かして、これからはたくさん挑戦し、多くの壁にぶつかり、そして乗り越えて成長していきたいです。

Iさん
私はこのプログラムに参加して、ホスピタリティとは見返りのない善意であり、私なりに解釈すると、相手の緊張をほぐしリラックスしてもらうことや、今より少しでもプラスな気持ちになってもらうためには、何か行動することが大事だと学ぶことができました。また、ウエディングプランナーとしての体験を通して、臨機応変に対応することや、事前準備を入念に行うことが重要であるという気付きを得ました。

ご協力してくださった皆さま、ありがとうございました!


◆体験学習プログラムについて◆
N高等学校、S高等学校、N中等部の課外授業として実施。日本各地の自治体・企業・専門機関等と連携して多種多様なプログラムを実施し、普段の授業・映像授業では得られないリアルな経験から、生徒の知見や将来の可能性を広げられる機会を提供しています。近年では地方自治体、企業・団体と事業連携協定を締結し、共同でプログラムを実施することで、地域社会・産業の発展や地域人材の育成を目指す取り組みを進めています。
【体験学習の実施例】
https://nnn.ed.jp/learning/extracurricular_activities/workexp/

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