株式投資を通して社会や経済を実践的に学ぶ投資部。今回は経済アナリストの馬渕磨理子氏を講師にお迎えし、特別講義を開催しました。生徒たちの学びをご紹介します。
「バカで結構、いずれ期が熟す」
馬渕氏には、将来の仕事のあり方と金融リテラシーについて熱く語っていただきました。現代の多様な働き方、自己成長の重要性、金融の本質、ドル基軸の世界経済の仕組みなどがテーマです。
「バカで結構、いずれ期が熟す」という考え方を強調。完璧を求めず、まず挑戦し、継続的に学んで成長していくことの大切さを説かれました。また、プロの情報収集法や投資の失敗から得た教訓も具体的に解説されました。
講義のポイント
1. 多様な働き方を知る
馬渕氏は、スタートアップ正社員、上場企業の社外取締役、大学教授、シンクタンク代表など、ご自身の経験を例に複数の役割を同時に担う現代の働き方を紹介。一社専属型から、より自由で多様なキャリアへと変化していることを強調されました。
2. 学びと成長の方法論
「バカで結構、いずれ期が熟す」の考え方を提唱し、完璧を求めすぎず、継続的な学習と情報共有の重要性を説明。自身の能力の80%で続け、10年間継続することで大きな成長が得られる可能性を強調しました。
3. 金融の本質と世界経済
金融の本質は「お金の融通」であり、経済発展に不可欠な役割を担うと解説。ドル基軸による世界経済の仕組みと、アメリカの経済的優位性について詳細な説明がなされました。
4. 投資情報の収集方法
無料で利用できる情報源として、株式の銘柄検索サイトや資産形成のための情報メディア、証券会社のアナリストレポート、テレビの経済番組、経済紙のラジオなどを紹介。また、プロフェッショナルとしての自身の情報収集方法については、ブルームバーグ端末の活用などを説明しました。
5. 投資の失敗と教訓
過去の売りポジションでの失敗経験を共有し、相場における感情的な判断の危険性と、「自我を消す」ことの重要性を説明。「形にとらわれない」ことの大切さを強調し、講義を締めくくりました。
部員の学びと気づき
N高1年 投資部7期生 神谷美波さん
「勇気を出して挑戦する大切さ」を強く実感しました。特に印象に残ったのは、馬渕さんの格言である「バカで結構、いずれ期が熟す」です。私は完璧を求めすぎて最初の一歩が踏み出せないタイプでしたが、馬渕さんにも投資での失敗経験があると聞き、「失敗は誰にでもあるものだ」と前向きに捉えられるようになりました。
また、「細かいニュースに左右されすぎず、本質を見極めることが大事」というお話があり、これまで意識していなかった視点に気づかされました。投資の世界は多くの情報にあふれています。だからこそ、本質をとらえる目と、自分なりの判断力がより重要になるのだと感じました。
知識や経験はまだ足りませんが、「そんな自分でも挑戦していい」という勇気をもらいました。今後は「バカで結構、まずは動いてみる」の精神で、失敗を恐れず、投資部というアウトプットの場をもっと積極的に活用していきたいと思います。
N高2年 投資部7期生 虻川壱成さん
知識を一方的に覚えるのではなく、問いを立てて自分で確かめる姿勢の大切さを何度も強調されていたのが印象的でした。失敗事例も、「やってみて直す」プロセスがあるからこそ次につながると分かり、挑戦への怖さが減りました。
講義後のグループワークで他部員の視点が自分と全く違い、同じテーマでも解決までの道がいくつもあることにも気づくことができました。
投資部での学びは受験勉強にも学校生活にも当てはまると感じます。講義で学んだ「考え続ける姿勢」を、進路選択や学校生活の中で実践していきたいです。
また、インフレでお金の価値が年々下がっている現状を改めて認識し、銀行にお金を置くのではなく、若いうちから投資をすることで、複利の力を雪だるま式で受けることの重要性を感じました。新NISAなどを活用し、多くの人に投資に挑戦して欲しいです。
最後に
今回の講義で得た多様なキャリアの形、学びの積み重ねの重要性、金融の仕組み、そして投資の心得が、生徒たちの未来への視野を広げる大きな一歩につながることを願っています。
■N高グループ投資部 https://nnn.ed.jp/club/investment https://x.com/n_investors
■講義の模様はこちら
YouTube：https://www.youtube.com/watch?v=qZ2F5oWKl7E
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