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N/S高で文部科学省のメタバース実証調査を実施
メタバースの教育実装に向け、N/S高のバーチャル教育プログラムを活用

N/S高で文部科学省のメタバース実証調査を実施   メタバースの教育実装に向け、N/S高のバーチャル教育プログラムを活用


学校法人角川ドワンゴ学園N高等学校(以下、N高)、S高等学校(同S高)は、当学園で導入しているバーチャル教材を企画・開発する株式会社バーチャルキャスト(以下、バーチャルキャスト)と共同で、同社が文部科学省より受託した「令和5年度文部科学省における基本的な政策の立案・評価に関する調査研究(中等教育段階における通信制学校へのメタバース活用を見据えた技術的な課題と論点の実証調査)」を実施します(受託期間:2023年11月〜2024年3月)。

■実施の背景
日本の学校でのコンピューターの活用状況は、2018年の経済協力開発機構(OECD)の調査(※)で最下位となるなど、ICT環境整備が急務とされてきました。文部科学省は、全国の児童生徒が1人1台使用できるPC端末を用意し、通信ネットワークを整備する「GIGAスクール構想」を2019年より実施するなど、教育DXを推進しています。この取り組みの結果、2022年の同調査(※)で、日本は3分野(読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシー)において世界トップレベルの習熟度となっており、その要因の一部に、生徒が学校でのICT機器の使用に慣れ、授業改善が進んだことで、読解力や科学的リテラシーの上昇が見られたことが挙げられています。

今後より教育DXを加速させるため、デジタル教科書・デジタル教材の導入、クラウド環境の整備なども検討されています。また、単に紙からデジタルへの移行を目指すだけではなく、子どもたちの学び方そのものを変革することが重要視されており、メタバース・AR・VR、生成系AIといった最先端技術や教育データの利活用に向けた実証調査・研究も行われています。
※OECD 生徒の学習到達度調査2018年調査(PISA2018)、生徒の学習到達度調査2022年調査(PISA2022)

当学園は2021年に、バーチャルキャストが運営するメタバースプラットフォーム「バーチャルキャスト」の機能を基に開発したバーチャル教材を導入し、履修可能なバーチャル授業は現在6,000本を超えています。生徒はメタバース空間を利用して、理科の実験や歴史的遺産施設への訪問、面接練習や英会話レッスンのほか、バーチャル体育祭、バーチャル修学旅行、入学式などのイベントにも参加することができます。

当学園とバーチャルキャストが実施してきたメタバース空間上での学習機会の提供やプラットフォーム構築、通年でさまざまな授業・行事を企画運営し新しい学習体験を推進している実績から、当学園では、文部科学省から委託を受け、遠隔教育、通信制高校などへのメタバースの導入を検討するにあたっての実証調査を行うことになりました。
 
■実施内容
今回の実証調査では、メタバースを学校現場に実装する上での要件調査を実施します。
メタバース上でN/S高の生徒が参加するグループワークやオンライン英会話学習、特別授業、ネット部活といった各取り組みを通じて、VRデバイスやアプリの使用感、コミュニケーションの取りやすさなどを調査する「UXの課題特定」と、使用するデバイスやアプリごとの同時接続数およびパフォーマンスや安定性、必要なネットワーク帯域幅などを調査する「同時接続可能数やネットワーク要件」について、意見やデータ集計を行います。また、この調査結果をもとにした、今後のメタバースの利活用方法についての整理、メタバース上で取得できる情報の取り扱い方についての検証なども実施します。

受託期間は2023年11月から2024年3月までで、2024年3月には、この実証調査の結果をとりまとめて文部科学省に提出する予定です。調査結果は後日、文部科学省から公表されます。
当学園とバーチャルキャストは、本実証調査を通じて、教育現場へのメタバース実装の実態把握を行うとともに得られた知見を広く共有し、さらなる普及に貢献できればと考えています。


■文部科学省「令和5年度文部科学省における基本的な政策の立案・評価に関する調査研究(中等教育段階における通信制学校へのメタバース活用を見据えた技術的な課題と論点の実証調査)」 概要

【受託期間】2023年11月~2024年3月
【実施者】株式会社バーチャルキャスト、学校法人角川ドワンゴ学園
【調査対象】角川ドワンゴ学園 N高等学校・S高等学校の生徒、教職員
【調査内容】

  • A.メタバースの教育への実装上におけるUXの課題特定(使用するデバイスやアプリごとの教職員及び生徒の使用感アンケート、VR酔いの調査、教職員間・生徒間・教職員と生徒間それぞれのコミュニケーションの取りやすさの調査、教職員の学習活動や成果物の評価のしやすさの調査)
  • B.メタバースの同時接続可能数やネットワーク要件の調査(使用するデバイスやアプリごとの同時接続数の調査、増加した場合のパフォーマンスや安定性への影響、使用するデバイスやアプリごとに必要なネットワーク帯域幅の調査、メタバースの品質や快適性にどのような影響があるかの検証)
  • C.A及びBの調査を実施したうえでの遠隔教育にメタバースを活用するフィージビリティ整理
  • D.メタバースで取得できる情報の取り扱い(メタバース上で取得できる教育データの収集・保管・共有に関連する国内外の法律や規制の調査、国内外のプラットフォームのプライバシーポリシー及びデータの利活用状況の調査、専門家を含めたワークショップによる論点の整理)

【使用アプリ】
2Dメタバース:oVice、Gather
3Dメタバース(ヘッドマウントディスプレイあり/なし):Cluster、VRChat、RecRoom
【実施内容】
ワークショップ、オンライン英会話学習、オンライン特別授業、ネット部活のコミュニティ活動など
【当学園のメタバース活用実績】
・バーチャル学習
https://nnn.ed.jp/learning/vr/




・入学式
https://youtu.be/IbkDleuM4o4?feature=shared




・バーチャル体育祭、バーチャル修学旅行
https://www.youtube.com/live/5JdTNJXaqTk?feature=shared




・Meta日本法人Facebook Japanと連携した次世代XRクリエイター向け教育プログラム「Immersive Learning Academy」
https://nnn.ed.jp/news/blog/archives/15663/

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