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令和2年度「オンライン入学式」を5月7日に挙行
〜第5期生 5,650名がN高に入学〜

 

学校法人角川ドワンゴ学園「N高等学校」(以下、N高)は、5月7日(木)12時00分より、第5期生を迎える「令和2年度 N高等学校 入学式」を挙行しました。新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、今年度の新入生5,650名は全国の自宅からオンラインで入学式に参加しました。

 

 

入学式の開催予定会場であった新宿バルト9(東京都新宿区)がVR空間で再現され、司会進行は、漫画『ドラゴン桜』の教師役でVTuber(バーチャルYouTuber)の「桜木建二」が務めました。

 

式の様子は「ニコニコ生放送」他でライブ配信され、座席を自由に移動したり、同級生となる同じ新入生のコメントが表示される仕掛けもあり、実際にVRを操作をした際に可能な動作の映像が映し出されました。

 

場面は変わり、会場からN高の本校がある沖縄の伊計島に移動すると、ビーチにバーチャル奥平校長が登場し、式辞を述べました。

「当たり前ですが、学校は、学校のためにあるものではありません。学校は生徒の皆さんのためにあるものです、言い換えれば皆さんが自ら学びや様々な活動してこそ学校というものが存在できるのです。その活動の中でN高校は、ひとりひとり個性や興味を大切にする学校です。ぜひ、周りの人の個性を認め、自分の個性、存在も認められた中で、自分がやりたいことを追求していってください。きっと周りの人たちも真剣に応援し、助言が得れることと思います。N高校もそんな皆さんを応援していきます。」

また、「沖縄伊計本校360°ツアー 」では、N高在学中の2年次に参加するスクーリングの会場となる、沖縄伊計本校の校内を奥平校長の案内でまわりながら、実際のスクーリングの様子を紹介しました。校舎の他に、授業や課外活動で訪れる伊計島のビーチや畑などもめぐり、お世話になる地域の方々からは、お祝いのメッセージをいただきました。

 

場面は再び会場に戻り、新入生代表宣誓をもこさんが行いました。一般企業に勤務し、最年少エンジニアとしてすでに活躍している17歳のもこさんは、なぜN高へ入学したのか、これからどのように成長していきたいかを述べました。

「普通に高校に進学し、大学に進学し就職するという道を選ぶことに意味があるのかがわからなくなり、中学卒業後は個人事業主として活動することにしました。時代は変わり、今日では、N高等学校という主体的に学び、行動することを推奨してくれる高等学校が生まれました。N高等学校の生徒として、学業や仕事などでも、与えられた課題をひたすらこなす人になるのではなく、自ら課題をみつけ、自発的に、主体的に動けるような人になるように努力したいと思います。」

 

■もこ プロフィール
クラスメソッド ソリューションアーキテクト(クラウドエンジニア)
2003年生まれ。小学2年生からインターネットを始め、6年生のときにパソコンを自作。中学生の頃から個人でWebサービスを開発し、プログラマーとして活動。中学卒業後、ファッション系ECサイトの会社に勤めたのち、現職のクラスメソッドに移る。2020年に5期生としてN高に入学。「もこ」名義でブログやメディア出演などを行っている。

続いて、認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク理事長で社会学者・東大名誉教授の上野千鶴子さんから新入生にお祝いメッセージをいただきました。N高のアドバイザリーボードでもある上野さんは、「みなさんのなかには、N高を積極的に選んだひともいるでしょう。ほかに選択肢がなくて、消去法で選んだひともいるでしょう。どちらの場合でも、在学しているあいだに、あなたたちがN高に進学したことを誇りに思うようになってほしいと思います。そして将来、堂々と、『N高出身です』と答えてほしいと思います。N高がそんなあなたの期待に応える学校であってほしいと、心から願っています。」と述べ、これから新生活のスタートを切る新入生を激励しました。

校歌斉唱では、在校生の歌声とメッセージ動画が流れ、新入生を歓迎しました。最後に、司会の桜木建二から閉会宣言が告げられると「888888」や「ありがとうございました!」といったコメントで画面が埋め尽くされ、入学式は閉会となりました。

 

VTuber桜木建二:©プロジェクト桜
漫画「ドラゴン桜」:©️三田紀房/コルク

<令和2年度 N高等学校 オンライン入学式 概要>

【日時】2020年5月7日(木) 12:00~13:00 

【司会】バーチャルYouTuber 桜木建二

【式次第】

一、開会宣言

一、バーチャル奥平校長式辞

一、沖縄伊計本校360°ツアー

一、教職員紹介

一、年間イベント紹介

一、新入生紹介

一、新入生宣誓

一、お祝いメッセージ 

一、校歌斉唱

一、閉会宣言

【ニコニコ生放送】https://live2.nicovideo.jp/watch/lv325471165

【YouTube Live】https://youtu.be/oJZ4iiYWNME

【Twitter】https://twitter.com/nhigh_info/status/1258227542114226176

※タイムシフト視聴でご覧いただけます。

以下、奥平校長式辞、新入生代表宣誓、上野千鶴子さんからのお祝いメッセージの全文を掲載します。

 

■奥平校長 式辞全文

新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。N高校を選んでくれて、本当にありがとうございます。

当たり前ですが、学校は、学校のためにあるものではありません。学校は生徒の皆さんのためにあるものです、言い換えれば皆さんが自ら学びや様々な活動してこそ学校というものが存在できるのです。その活動の中でN高校は、ひとりひとり個性や興味を大切にする学校です。

さて、皆さん、個性ってなんでしょう?単に人と違った点があることでしょうか。個性とは、人と本気で話せること、相手のことを考えられることです。

「自分のことは、周りの人みんな知ってもらいたい。でも人のことには知りたくない」「自分には時間を使って欲しい、でも人には時間を使うのは嫌だ」これは、個性を持った人ではなく、単なるわがままな人です。誰かと本気で話せない人や、人と一緒に何かをつくりあげられない人。相手のことをもっと知りたい!この人に自分のこともっと知ってもらいたい!と思えない人に、個性は存在しないし、個性が必要でもありません。

N高校は、個性を認めていく学校です。皆さんからも、相手に自分の個性をわかってもらおうと、まず自らが率先して相手を理解しようと動いてみてください。自らも相手の個性を引き出し、受け入れてみてください。

「学校がやってくれない、まわりの人がやってくれない、人と学校活動に時間を使うのは面倒だ」と考える人の個性が周りに見えて、周りの人がそれを認めることはありません。ぜひ、周りの人の個性を認め、自分の個性、存在も認められた中で、自分がやりたいことを追求していってください。きっと周りの人たちも真剣に応援し、助言が得れることと思います。N高校もそんな皆さんを応援していきます。

そして、今日から、小さなことでも、自分を変えようと考えてみてください。周りの人への、朝の挨拶でも。ありがとうという一言でも。挑戦という言葉は、結局小さな変化、変えようとする思いの積み重ねでしかないのです。

今持っているものだけで……とか、与えられるのを待つのではなく、自分から動いて獲得する。そんな生徒の皆さんが集うN高校をこれからも皆さんと一緒に作っていきたいと思っています。

最後になりましたが、保護者の皆様、本日はおめでとうございます。両腕で抱きかかえられた、小さな小さなお子様が、もう高校生です。まだ、少し頼りないかも知れませんが、好奇心や挑戦心をぜひ暖かく見守ってあげてください。今日からは、保護者の皆様の立ち位置を少しだけ後ろに変えていただけたら嬉しいです。よろしくお願いいたします。

あらためて、皆さん、ご入学おめでとうございます。N高校を選んでくれて本当にありがとうございます。今日から、皆さんはN高校の仲間です。

 

■もこさん 新入生宣誓全文 

宣誓、本日は私たちのためにこのような祝いの場を開いてくださり、本当にありがとうございます。N高等学校に入学できることを大変嬉しく思っています。

現在私は17歳です。中学校の頃からそのまま進学していれば、本来は高校3年生となりますが、2年遅れているのには理由があります。

私は小学生の頃からインターネットの仕組みや、プログラミング等の技術に興味を持っていました。趣味が高じて自由研究で自作PCを作ったり、国内のレンタルサーバーを借りたりしてきました。また、中学生になってからは自宅に本格的なサーバーを構築したり、Webアプリケーションを提供してきました。そんな中、一歩立ち止まって考え、このまま普通に高校に進学し、大学に進学し就職するという道を選ぶことに意味があるのかがわからなくなり、中学卒業後は個人事業主として活動することにしました。

その後15歳で1社目となるIT関連会社に中途採用扱いで入社し、1年が経った現在は、転職をしてクラウドサービスを扱う会社でエンジニアとして働いています。中学卒業後、すぐに働き始めるという選択肢を選ばない場合、エンジニアとして働くためには、一般的に最低でも高校の3年間を過ごさなければなりません。また、会社に所属した後も、業務や基礎的な知識を学ばなくてもいけないため、仕事ができる一人前のエンジニアになるためには、長い時間がかかってしまいます。

実際にエンジニアとして働いてみた実感として、仕事を通じて業務から学んだり、資格を複数取得したり、技術イベントで登壇したり、ブログという形で情報発信をする中で学べることは、とても価値があるものだと感じました。これらの学びは、普通の高校生であった場合は学ぶことができなかったと思います。

時代は変わり、今日では、N高等学校という主体的に学び、行動することを推奨してくれる高等学校が生まれました。N高等学校では、毎日教室に拘束されるということはなく、インターネットを活用して効率的に学び、その他の時間を自分が学びたいことのために費やすことができます。

N高等学校では、高校で学ぶ一般的な基礎教養に加えて、より発展的な、自分が本当に知りたいと思える知識を得られる環境を提供してくれています。

学習アプリである「N予備校」は、エンジニアとしての基礎知識を学習するには十分すぎるほどのコンテンツがあります。機械学習やデータ分析ができるエンジニアを目指す私は、今後、高校数学の分野を重点的に学んでいきたいと思っています。

また、N高等学校としてもエンジニアの養成やそういった生徒たちの文化の醸成に力を入れているため、主体的に学習していけば様々な知識を得られる環境が整っていると感じました。

最後になりますが、今後、N高等学校の生徒として、学業や仕事などでも、与えられた課題をひたすらこなす人になるのではなく、自ら課題をみつけ、自発的に、主体的に動けるような人になるように努力したいと思います。

そして、常に知識や技術に対して貪欲で、知識のインプットとアウトプットを高速に繰り返す人を目指して、自分の好きな分野を更に深く徹底的に学習し、自らを高めていけるように努力することを、ここに誓います。

 

■上野千鶴子さん お祝いメッセージ全文

N高へのご進学、おめでとう。

コロナの春の入学式は、あなたがたにとっても忘れられないものになるでしょう。その影響で卒業式や入学式を控える学校が増え、授業もネットで配信する大学が登場しました。コロナはIT化を加速していますが、N高はもともとネットの高校なので、入学式もヴァーチュアルです。急にあわてて対応しなくてすむほど、先進的な学校です。

たぶん、皆さんは進学を考えるまで、N高って学校を知らなかったでしょう。N高って名前からしてあやしいです(笑)。ネットの高校、ニュースタイルの高校、何かよくわからない高校です。「どこに行ってるの?」と聞かれて「N高」って答えても、たぶん多くの人にはわからないでしょう。

みなさんのなかには、N高を積極的に選んだひともいるでしょう。ほかに選択肢がなくて、消去法で選んだひともいるでしょう。どちらの場合でも、在学しているあいだに、あなたたちがN高に進学したことを、誇りに思うようになってほしいと思います。そして将来、堂々と、「N高出身です」と答えてほしいと思います。N高がそんなあなたの期待に応える学校であってほしいと、心から願っています。

N高は必要から生まれました。みなさんはふつうの高校へ行かない、行けない、行きたくない選択をした人たちです。みなさんは、学校からはみだした、いわば規格はずれの人たちです。N高は、そんな規格外のみなさんを受け入れる、規格はずれの学校です。

学校と軍隊というところは、近代化と共に成立し、規格品の国民をつくりあげる装置でした。日本では徴兵制とそれにもとづく軍隊はなくなったのに、学校は今でも昔のまま。「右向け右」というのは、もとは軍事教練から生まれた身体規律でした。同調圧力の強さから生まれるいじめも、軍隊文化と共通しています。その学校文化が、時代の変化に取り残されてギャップが大きくなっています。そんな学校に適応できなかったり、そこからはみだす人が多いのも、無理はありません。

私は東京大学で教えていました。どんな教育機関にも、どんな人材を育てたいかという理念があります。N高と東大は対極にあるように見えますが、東大もN高も、こんなオトナになってほしい、という目標に大きな違いはありません。これからの日本と世界に必要な人材は、何がおきるかわからない未来に、立ち向かえるひとたちです。答えのない問いに取り組めるひと、誰も考えたことのない未来を構想できるひとたちです。なぜなら世界はいま、どの時代よりも予測不可能になっているからです。もしかしたら、それには、規格はずれの人たちの方が向いているかもしれません。

教育はそのための武器を、あなた方に持ってもらうためにあります。N高には、そのための装置やツールがたくさん用意されています。N高は大学に似ています。自分から学びを求めるひとたちにだけ、N高の装置やツールは役に立つでしょう。

教育はあなたを生かすためにあります。もし教育があなたの役に立たず、あなたを生かすよりも殺す方に働くなら、そんなものは捨ててもよいのです。

学校のきまりになじめないあなた、周囲に同調することに苦痛を感じるあなた、こだわりの強いあなたは、自分の心とからだに正直で、ごまかしのきかない人たちです。十代はさなぎが殻から脱皮するような、苦しい時期です。そしてそのための試行錯誤が許される時期でもあります。どうぞ、自分の心とからだの声に耳をすませてください。そして目の前にいる他人の心とからだの声にも、耳をすませてください。感受性を研ぎ澄ませ、自分がやりたいこと、やりたくないこと、好きなこと、キライなこと、うれしいこと、うれしくないことを見分けてください。そこからきっと新しい知恵が生まれるでしょう。

みなさんにひとつだけお願いがあります。N高はネット上のヴァーチュアルな学校です。ヴァーチュアルな空間にもコミュニティがあります。ですが、ヴァーチュアルな他人ではなく、ぜひ生身の他人と接点を持ってください。コロナの災厄は永遠には続きません。ひとはひとのあいだでだけ、育ちます。そして他人ほど予測不可能なものはありません。じぶんという未知、他人という未知、そして世界という未知に向かって、足を踏み出してください。世界はあなたが考えているよりも、もっとずっと広いです。そして世界はあなたが考えている以上に、あなたを歓迎してくれるはずです。今という時間を、将来の手段にせず、今のあなたを充実して生きてください。将来あなたがどこで何をしているにせよ、あのかけがえのない時間があったからこそ、今のわたしがあるのだ、と振り返ることができるように。

大丈夫、あなたにはきっとできます。

世の中には、このひとがいてくれるから、もう少し生きてみようか、と思える、有名無名の人たちがいます。そんな人のひとり、中村哲さんが昨年亡くなりました。アフガニスタンで井戸掘りを続けた医師です。その中村さんが澤地久枝さんとの共著で、最後に遺してくれたコトバがあります。それを紹介して、わたしの話を終わりたいと思います。

「人は愛するに足り、真心は信ずるに足る」

中村さんは、自分が尽くしたアフガニスタンの人に殺されました。たとえ死んだ後でも、中村さんはきっと同じことを言うでしょう。

「人は愛するに足り、真心は信ずるに足る」

ようこそN高へ。おめでとう。

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