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NPO法人ReBitとLGBT支援で業務提携
~LGBTの生徒や教職員に対する支援体制の構築でダイバーシティを推進~

 

学校法人角川ドワンゴ学園「N高等学校」(以下、N高)は、特定非営利活動法人ReBit(所在地:東京都新宿区、代表理事:薬師 実芳、以下ReBit)と業務提携することを決定しました。今後両者は、研修等を通じてLGBT※1への理解促進に取り組み、LGBTの生徒の支援体制構築、LGBTの教職員に向けた職場環境の改善を行う予定です。

 

LGBTの人々が自らのセクシュアリティを自覚する時期は小学生から高校生までの学齢期が多いと考えられており、性同一性障害の人の場合、中学生までの時点で性別違和を感じた割合は89.7%※2との調査もあります。また、日本においては、人口に占めるLGBTの割合は7.6%※3との調査もあり、40人のクラスに置き換えれば約3人程度がLGBTとも考えられます。

 

一方で、LGBTの人々を取り巻く環境を見ると、周囲の理解は不足しており、いじめや暴力を経験したLGBTは68%※4、性同一性障害の人においては、58.6%が自殺念慮を抱いたことがある※2という深刻な事態を招いています。また、特に自殺念慮を抱く第一ピークは思春期である小学校高学年~高校の頃とされています。

 

ReBitの調査によれば、LGBTに関して適切な教育を受けられなかった高校生は約9割にものぼり、教育段階においてLGBTについて正しい知識を得る機会がない実態が明らかになっています。グローバル化の進展によって人材の多様性が重視されつつある昨今、教育段階におけるLGBTへの理解や社会的マイノリティを受け入れるダイバーシティ&インクルージョンの考え方を正しく理解し体感する機会の創出が不可欠となっています。

 

多種多様な個性を尊重するN高では、こういった現状を踏まえ、生徒たちの学ぶ環境と教職員の働く環境の両面からLGBTの理解促進と支援体制構築に向き合い、一人一人が自分らしくある場所の創出に尽力します。

 

※1…LGBTとは、レズビアン(女性同性愛者)、ゲイ(男性同性愛者)、バイセクシュアル(両性愛者)、トランスジェンダー(生まれたときのからだの性をもとに割り当てられた性と、自認する性が異なる人)の頭文字を合わせた言葉。性的マイノリティの総称としても使われる。

※2…出典:中塚幹也(2010)「学校保健における性同一性障害:学校と医療の連携」『日本医事新報』4521:60-64

※3…出典:電通ダイバーシティ・ラボ「LGBT調査2015」

※4…出典:いのちリスペクト。ホワイトリボン・キャンペーン 平成25年度東京都地域 自殺対策緊急強化補助事業 「LGBTの学校生活に関する実態調査(2013)」

 

特定非営利活動法人ReBit 薬師実芳代表理事のコメント

LGBTにとって、高校時代に自尊心を育める場所をもつこと、多様性を受け止めてくれる人がいることは大きな意味を持つと考えます。私自身、トランスジェンダーとして悩み、高校生の時に自殺未遂を経験しました。しかし、こうして生き抜いてこられた鍵も、その時代に見つけました。この経験から、高校がLGBTの生徒たちの命を守り、その後の人生に大きな影響を与える可能性をもつ場所であることを実感しています。

生徒様一人ひとりが自分自身に誇りを持ち人生を歩んでいくため、LGBTを切り口として多様性に溢れる学校を実現する一助となるとともに、他の高校や教育現場にも波及する動きとできるよう取り組みます。

 

◆特定非営利活動法人ReBit(りびっと)について<ReBit公式サイト:https://rebitlgbt.org/

2009年設立、2014年法人化。LGBTを含めた全ての子どもが、ありのままの自分で大人になれる社会を目指すNPO法人。多様な性を切り口に多様性を伝えるための授業展開や教材作成、LGBTの就活支活、企業研修等を行う。

 

 

N高等学校 奥平博一校長のコメント

N高は、全ての生徒の考え方・価値観を尊重し、学ぶ環境やチャンスを分け隔てなく一人一人に合わせた最適な形で提供しています。LGBTに関する取り組みは、多様性の受容という側面から見ても必要不可欠であり、N高で学ぶ生徒のみならず、N高で働く教職員にとっても、理解を深める良い機会になると考えています。これを契機に、誰もが安心して学校生活を送ることができるよう、LGBTの認知・理解の拡大と適切な教育の推進に努めます。

 

 

 

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