ネットの高校ブログ
【N高将棋部】藤井聡太七段にスぺシャルインタビュー!
※このブログは、通学コース2年生で将棋部部員、熊田千怜さんに書いていただきました。
先日、ドワンゴが主催する将棋棋戦「叡王戦」の年始企画として、藤井聡太七段にインタビューをさせていただきました。
私は小学生の時、父から遊び方を教えてもらったのがキッカケで将棋をはじめました。現在はN高 将棋部に所属し、オンライン対局をメインに活動しています。
藤井七段は私と同じ高校2年生ということもあり、将棋部の一員として、また同世代としての視点でインタビューに臨みましたが、天才と称される史上最年少プロ棋士を目の前に、しかもインタビュー会場は将棋史に残る数々の名勝負が行われた関西将棋会館内「御上段の間」ということで、さらに高まる緊張を感じながら気になる質問を11項目お聞きしました!
よく「将棋が強くなりたい」とおっしゃっている藤井七段に、なぜ強くなりたいのか、どのような気持ちで将棋に取り組んでいるのか、などの将棋に対する姿勢を深掘りしてきました。
―将棋を努力している感覚はどれくらいありますか?
藤井七段:小さいときから将棋を指すときにはあまり努力しているという感覚はなく、強くなりたいという気持ちが勝っているのかな、というふうに思います。
―では、将棋が強くなりたい明確な理由はあるのでしょうか?
藤井七段:小さい頃から、特に明確な理由を持ってやってきたというわけではないです。最近思うのは、強くなることによって、盤上において今まで見えてこなかったものが見えてくるんじゃないか、ということ。そういう気持ちで取り組んでいます。
―プロ棋士制度がなくても将棋が強くなりたい気持ちは持っていたと思いますか?
藤井七段:はい。私がプロ棋士を目指したのは奨励会の頃ですけれど、強くなりたいという気持ちはプロ棋士とは関係なく、純粋に持っていたと思います。
―プロになってから成長を実感したタイミングはありますか?
藤井七段:今年の2月に朝日杯将棋オープン戦で優勝することができたのですが、特に、決勝で非常に充実されていた渡辺三冠に勝利することができたことはとても自信につながった気がします。
―これに勝ったら記録とか、これに勝ったら優勝といった、いわゆる大舞台には慣れたり感じ方が変わったりしましたか?
藤井七段:対局に臨むにあたって、あまりそういった盤外の要素を意識せずに盤上に集中するというのが一番なので、どんな対局でもそのような気持ちで取り組めたらいいなと思っています。
―負けた悔しさは練習量等行動に影響を及ぼすのでしょうか?
藤井七段:昔は負けて悔しいという気持ちが強かったんですけど、今でも当然負けて悔しくないわけではないんですけど(笑)。そういった負けて悔しいという気持ちをモチベーションに変えることも大事ですし、どんな状態であっても常に練習を続けるということも、両方大切だと思います。
―将棋の国内での普及には何が必要だと思いますか?
藤井七段:そうですね……まずは多くの方に気軽に将棋を楽しんでもらう環境を作ることが必要なのではないかと思います。
―将棋の海外普及には国内とは違ったものが必要だと思いますか?
藤井七段:海外普及はあまり進んでいるとは言えないですね。将棋のゲーム性だけではなくて文化的な側面も併せてアピールしていく必要があると思います。
―将棋以外に、趣味や高校生が気になる将来のことについてもお聞きしたいと思います。まず趣味について、鉄道がお好きであることが有名ですが、藤井七段の出身地である名古屋のおすすめの鉄道はありますか?
藤井七段:やはり、名鉄(名古屋鉄道)ですかね。名鉄はどんな車両が来るかわからないという楽しさがあります(笑)。
―将来について。以前どこかの記事で大学進学は考えていないと話されていましたが、その気持ちは変わっていないのでしょうか?
藤井七段:はい、変わっていません。これからの数年間が強くなる上で非常に大切な時期だと思っているので、それに向けて頑張っていきたいと思っています。
―もし、大学レベルの授業が受けれるとしたら、将棋以外で学びたい学問などはありますか?
藤井七段:うーん……コンピュータの基本設計であるアーキテクチャについて知りたいです。
最後に、N高生向けに藤井聡太七段オリジナルの詰め将棋(5手詰)を作っていただきました!
ぜひチャレンジしてみてください。
答えは後日、N高公式Twitter(https://twitter.com/nhigh_info)で公開します。
インタビューを終えて、「将棋を努力しているという感覚はない」という言葉が印象に残りました。
私も将棋が強くなりたいという気持ちはありますが、やはり毎日勉強を続けるのは非常に努力が必要であると実感しています。毎日の相当量の勉強を、特に努力している感覚なく行えるということが、藤井七段の強さの理由の一つなのだと思います。
また、この言葉を聞いた直後は、藤井七段の特別な才能なのではないかと思いました。しかし、藤井七段は小さい頃から純粋に“強くなりたい”という気持ちで将棋に取り組み続けているとのことでした。そういった向上心は、将棋に対してではなくても、誰でも持ったことがあるのではないでしょうか。
今回、インタビューを通して、そのような向上心を持てるものに出会ったり、その気持ちを忘れずに持ち続けることが本当に大切なことなのではないかと気づかされました。
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