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N/S高全体インターンシップ

【インターンシップ体験記 Vol.4】
「JRCエンジニアリング株式会社」にて現場を学ぶ

【インターンシップ体験記 Vol.4】 「JRCエンジニアリング株式会社」にて現場を学ぶ

 

N高・通学コースのプログラミング クラスでインターンシップ制度を実施しています。

 

在学中に実際の企業で仕事を体験し、現場に入ることで自身の成長や必要なスキルを磨いてもらおうという願いから、さまざまなIT企業にご協力いただいております。

 

今回はインターンシップ体験記 Vol.4として、JRCエンジニアリング株式会社様(以下、JRCE)に訪問し、エンジニアの有泉 陽介さん、前沢 利彦さん、佐藤 典久さんと、実際にインターンシップを経験しているN高等学校3年、足立 素音さんのお話を聞いてきました。(以下、敬称略)

 

※『【インターンシップ体験記 Vol.1】「トークノート株式会社」にて現場を学ぶ』はコチラからご覧いただけます。

※『【インターンシップ体験記 Vol.2】「株式会社日本クラウドキャピタル」にて現場を学ぶ』はコチラからご覧いただけます。

※『【インターンシップ体験記 Vol.3】「株式会社メルカリ」にて現場を学ぶ』はコチラからご覧いただけます。

 


 

Q:受入れをしていただく前の選考について教えてください。

 

有泉:JRCEではこれまで大学生のインターンを受け入れていましたが、高校生は初めての試みでした。N高のプログラミング クラスで実施されている「LT大会(※)」に弊社の役員が参加し、受け入れてみようと話があったのがきっかけでした。それから受入内容を検討し、実施内容をN高へ伝え、足立さんからの応募がありました。「ポートフォリオ」を見て、すごい人が来そうだな、と思いましたね。私が高校生の時代を振り返っても、とても高度なことをしていると感じました。

 

※LT大会とは…LTとは、「Lightning Talk(ライトニングトーク)」の略で、IT企業の会議や勉強会でもおこなわれている、持ち時間1人5分の短時間でおこなう、プレゼンテーションの手法。N高のプログラミング クラスでは、企業様をゲストに招いた「LT大会」を定期的に開催しています。

 

前沢:初めての試みだったので、実施内容はとても考えさせられました。誰でもできるものから、最悪できなくても良いかなと思うものまでいくつか実施内容を検討しました。

足立さんの経歴・ポートフォリオを見て、やりたいことが何かしらあると感じられるものでした。用意したものがやりたいことではないかも、と心配したのですが、足立さんの性格もあると思いますが、その心配は杞憂に終わりました。次の機会があれば、もっと技術的に高度なことを考えても良いと思っています。

 

Q:どのようなことをしているのですか。

 

前沢:大きく2つのことに挑戦してもらっているのですが、私からは自社開発センサーの応用を考えているプロジェクトがあり、その基礎実験、実験データの集計・整形、使い勝手の良いように修正するなどを依頼しています。実験のバリエーションが多くあり、1人で作業する場合も、数人で作業する場合もあります。

エクセルを使っているのですが、こんな出力(アウトプット)にしたい、とオーダーし、それに取り組んでもらっていますね。

 

有泉:もうひとつは、組み込み機器が取得した膨大なデータに対して、それを管理できるようにデータをエクセルに展開する作業を依頼しています。ファイルのシートが多くあり、数式の展開、テスト用データを使うなど、たくさんの作業が必要になります。

 

佐藤:こちらから依頼したことに、足立さんから想定作業見積もりをもらったのですが、想定通りに進んでいて、しっかりと対応できてますね。「ここに気付けたらもっと良いなー」と思うところはあるのですが、高校生に経験不足などと言うのは違うかもしれませんね。

 

Q:足立さんの良い面やここはちょっと、などあれば教えてください。

 

前沢:センサーの作業では、「Linux(OSの中のひとつ)」を使ってデータ取得、そのあとエクセルで作業してもらっています。「Linux」、「コマンドライン」での操作は、なにも教えなくてもすんなり対応できている、そのあたりの知識を持っていることは素晴らしいですね。イメージを伝えただけでも、それを自分で吸収して、作業効率化を図る提案もしてくれました。非常に助かっています。

 

足立:『MacBook』の操作は、よく「コマンドライン」で使っているので、「Windows」のGUI操作(ディスプレイ上での操作)は少し手惑いました。しかし多くの企業では「Windows」を使うことも多いと思いますので、今回経験することができてよかったです。

 

有泉:エクセルの入力簡略化ツールを作って効率化してくれたのですが、単純な作業でも工夫を考えて作業している点は良いですね。でも、ツール作成に取り掛かる前に相談はしてくれた方がよかったかな。実際の仕事では、「ホウレンソウ(報告・連絡・相談)」はとても重要で、自分で良かれと思っていたことでも、会社にとってはマイナスとなることもあるからね。それにしても、発想は本当に素晴らしいと思うし、根っからのプログラマーって感じがしますね。プログラマーの三大美徳と言われる“怠惰”を体現しているよね。

 

佐藤:結果が出せているので、とても良かったね。

 

有泉:進み具合は早いなぁと思います。そのスピードで簡略化ツールを作っていると聞いて驚きました。やはり事前に言ってくれると、プラスの評価につながるので今後にいかしてほしいです。

 

前沢:「不言実行」が美徳と思われることもあるけど、会社では逆にとらえられてしまうこともあるので、今回経験していて良かったよね。

 

Q:大学生と高校生の違いは感じますか。

 

有泉:足立さんの技術レベルはとても高いと思います。好きでやってる感がとてもあります。大学生はエクセルや言語などを授業で教わったこと程度なので、こちらから教える必要があるのですが、足立さんは自分で取り組んでいるので、技術者と会話している感じがします。関数や変数の知識も当然のように知っていて素晴らしいですね。新入社員でも仕事を具体的に落とし込むまでを教える必要がありますが、足立さんにはちゃんと伝わります。入社2~3年目の社員と話している感じですよ!

 

前沢:足立さんの年齢はまったく気になりませんでした。大学生と高校生では、3~4年という期間の差があり、その差を経験値と考えると大きな違いが出るものですが、“玄人感”があります(笑)。私の子供のころとは比べ物にならない大人社会の経験を感じました。

 

Q:N高、「プログラミング クラス」で学んだことが、今回のインターンシップでどのように活かされていますか。

 

足立:日頃からプログラミングをしているので、基礎力を上げることができ、実際の現場に来ても入り込みやすいです。簡略化ツールについては、競技プログラミングに取り組んでいること、またエクセル作業ではアルゴリズム(問題解決に至るやり方や考え方)を考える癖がついていることが、良かったと思います。

 

Q:実際にインターンシップを経験してみて感想を教えてください。

 

足立:先ほども出てきたのですが、「Windows」操作になれることができてよかったです。低いレイヤーは、これまで触れてきた正解と真逆な世界だったので、その技術を学ぶことができてよかったです。まだインターンシップは続きますが、低いレイヤーについて知識を深めて、基礎知識をもっと身に付けたいです。その知識は今後も使えると思いますので。

 

前沢:組み込み系システムは、ターゲットとなる「CPU(コンピュータの制御や演算や情報転送をつかさどる中枢部分)」に載せる環境は「Windows」がほとんど、たまに「Linux」もありますけどね。

 

足立:私自身コミュニケーション力をいろいろなところで良くも悪くも言われるので、今回JRCEさんに来たことでとてもためになりました。

 

有泉:性格を変えるのは難しいけど、人それぞれコミュニケーションの取り方はあるので、うまくやれる方法を見つけたら良いよね。足立さんは、わからなければ質問するし、ちゃんとした高いコミュニケーション力持ってますよ。

 

Q:高校生やN高に対する期待やメッセージなどあれば教えてください。

 

有泉:高校生でも全然あり、もっと長くいて欲しいくらいです。新しい基板にソフトを載せるときは、たくさんの作業があり、猫の手も借りたい状況があります。「API(ソフトウェアの機能を共有する仕組み)」を呼んで、はい終わり、という世界に慣れている人は、低いレイヤーに触れる感覚がわからないと思いますが、そんな低いレイヤーに興味ある、意欲ある人を求めたいです。

 

前沢:組み込み系システムは地味な作業が多いです。でもそれが好きな人はいて、楽しさを感じている人も多くいます。「ラズパイ(Raspberry Pi:簡素なコンピュータ)」をいじるような下地の知識を知ってもらえるとありがたいです。ハードウェアに依存するソフトウェアを作ることは少なくなっていますが、下地の知識を持っている技術者になって欲しいですね。

 


 

有泉様、前沢様、佐藤様、ご協力ありがとうございました。

3年生の足立さん、今回のインターンシップで多くのことを学んでいるようです。

卒業後は海外の大学へ進学が決まっている足立さん、これからの活躍を期待しています。

 

JRCエンジニアリング株式会社

1983年4月設立。従業員数は293人。日本無線グループの一員であり、情報技術のプロフェッショナルとして、ソフトウェアを通じて優れた製品を提供し、豊かな社会の実現に貢献。事業内容として、JRC日本無線株式会社が製造・販売する製品に組み込むソフトウェアや生産・販売管理システムの開発・設計を担当。情報通信ネットワーク、社会インフラ、医療情報、ITと幅広い事業を担う。

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