ネットの高校ブログ
【インターンシップ体験記 Vol.6】
「クックパッド株式会社」にて現場を学ぶ
N高・通学コースの プログラミング クラスでは、インターンシップ制度を実施しています。
在学中に実際の企業で仕事を体験し、現場に入ることで自身の成長や必要なスキルを磨きたいという希望から、さまざまなIT企業にご協力いただいております。
今回はインターンシップ体験記 Vol.6として、クックパッド株式会社様(以下、クックパッド)に訪問し、エンジニアの小室 直さん、人事部の小久保 奈美さんと、実際にインターンシップを経験しているN高等学校3年、代々木キャンパス・プログラミング クラスに通う足立 素音さんのお話を聞いてきました。(以下、敬称略)
※『【インターンシップ体験記 Vol.1】「トークノート株式会社」にて現場を学ぶ』はコチラからご覧いただけます。
※『【インターンシップ体験記 Vol.2】「株式会社日本クラウドキャピタル」にて現場を学ぶ』はコチラからご覧いただけます。
※『【インターンシップ体験記 Vol.3】「株式会社メルカリ」にて現場を学ぶ』はコチラからご覧いただけます。
※『【インターンシップ体験記 Vol.4】「JRCエンジニアリング株式会社」にて現場を学ぶ』はコチラからご覧いただけます。
※『【インターンシップ体験記 Vol.5】「株式会社プロシーズ」にて現場を学ぶ』はコチラからご覧いただけます。
Q:受入をしていただく前の選考について教えてください。
小久保:昨年11月にテストを受けていただいて、その後面接を実施して合格となり、今年に入って2週間の受け入れとなりました。N高さんからは昨年度、今年と続けて1名ずつ合格しています。
小室:面接は、プログラミングができるかどうかの比重が大きいですが、普通にオフィスに通い、短い期間で成果を出してもらえそうかを見ています。
小久保:インターンシップでも入社すると社内のソースコードなどがすべて見ることができるので、きちんと業務ができそうかどうかは重要な判断ポイントになります。
Q:どのようなことをしているのですか。
小室:技術部で受け入れています。外部に向けたサービス開発ではなく、会社全体のインフラ基盤の開発・運用をしている部署になります。社内用のWEBアプリケーション(Groupad、という社内用Wikiやブログ機能があるサービス)の改善をRails(プログラミング言語「Ruby」で構築された、Webアプリケーション開発のためのフレームワーク)でやってもらっています。外部向けのサービス開発になるとレビューや品質チェックなど数多くのプロセスを経る必要があり、サービスリリースまでに時間がかかるので、社内のプロセスすべてに携わるには2週間の期間では難しいんですよね。今回は開発からデプロイまでの一貫したフローを体験してもらいたかったので、ある程度調整しやすい社内向けサービスの改善に携わってもらうことになりました。開発したものをデプロイしてユーザーの反応の見るところまで、素早いサイクルで試せますしね。
小久保:実際にいくつのサービスをリリースできたのですか?
足立:主に2つの開発が完了し、期間中にリリースできたのが1つでした。いくつか「いいね!」の評価をいただきました。
一同:おー!(笑・拍手)
小室: 受け入れている期間にIoTデバイスを触る機会が“社内ハッカソン”であったんですけど、足立さんは趣味でモノ作りやハードウェアも扱っていたのでちょうど良いタイミングでした。
ハッカソンとは…エンジニア、デザイナー、プランナー、マーケターなどがチームを作り、与えられたテーマに対し、それぞれの技術やアイデアを持ち寄り、短期間(1日~1週間程度)に集中してサービスやシステム、アプリケーションなどを開発し、成果を競う開発イベントの一種
開催ブログ… https://techlife.cookpad.com/entry/2019/02/04/120000
Q:大学生と高校生の違いは感じますか。
小室:大学生もよくインターンシップで受け入れますが、高校生だから、大学生だから、という視点はなく、プログラミング能力やサービス開発への思いを見ていますね。クックパッドでは「Ruby」、「Rails」を使った開発が多いのですが、足立さんは「Ruby」、「Rails」にはあまり慣れていないので、社内環境や資源を使って開発するのは大変だったと思いますが、頑張ってくれたと思います。様々なソースコードでアプリケーションが作られているので、古いものや、もともと書き方の悪いものなど、根本的な修正が必要になることもあり、それなりに大変だと思うのですが(笑)
小久保:インターンだけではなく、新卒採用に関しても、年齢、学年で判断するということはしていないですね。
小室:仕事をする上で年齢を気にしたことはないですね。
足立:「COBOL」(1959年に開発されたプログラミング言語)の話が出たときに、言語よりも若いんだね、とエンジニアの方に言われたことがありました(笑)
Q:クックパッドさんに応募する方へアドバイスなどありますか。
小室:プログラミング、モノ作りが好きな人に来てもらいたいので「何か作りたいものがあるならば、まずは作ってみてください」って思います。日頃からモノ作りをしている人に来て欲しいですね。
小久保:勉強としてプログラミングを学んだだけでなく、学んだことを活かして、次のアクションに繋げること、が大切だと思います。
Q:N高で学んだこと、他企業様での経験など、今回のインターンシップでどのように活かされていますか。
足立:クックパッドさんは、プログラミングに専念できるインターンなので、プログラミングクラスで日頃からプログラミングをしていることが活かせたと思います。自動テストや「デプロイ」(開発段階から本番環境へ改修したシステムなどを反映すること)環境が整っている会社での経験はなかったのでよかったです。また、自分の書いたコードを友だちや先生に見てもらえる環境がプログラミングクラスにはあるので、アドバイスをもらえる耐性ができていることがよかったです。
小室:コードを見せることに抵抗がある人は多いですよね。会社だと日常に見られてアドバイスを受けるので。 アドバイスは人格否定ではないので、耐性ができていてよかった(笑)。あるインターン生は、「自分のコードにアドバイス(レビュー)がこんなにくるの?」と驚いてましたね。レビューコメントが100件以上も来ることはざらにあるので。
足立:友だちと確認しているときは、その場で完了してしまうのですが、「GitHub」上でレビューをいただけるのはよいですね。開発環境が整っているのはよいな、と思いました。誰かに作ってもらっているのですが、自分もそのような環境作りに携われたらよいなと思っています。プログラミング クラスやN予備校で「GitHub」や「プルリクエスト」の使い方は学べるのですが、学ぶのは一瞬なので、実際の企業の開発環境で体験できたのはよかったです。また、IoTに取り組む方、AI・機械学習に取り組む方、ハードウェアに取り組む方などいろいろな方がいらっしゃるのも面白い環境だと思います。
※GitHubとは…世界中の人々が自分のプログラムコードやデザインデータ等を保存、バージョン管理、公開することができるウェブサービス
小室:そうですね、実際の環境で体験できたことはよかったです。
Q:実際にインターンシップを経験してみて感想を教えてください。
足立:来年度から海外の大学へ進学しますが、進学先では午後に会社でインターンをするカリキュラムが組まれているので、クックパッドさんで会社に慣れることができてよかったです。まだまだほんの初めの部分だと思いますけど。
「Rails」を使うようになったので、何かしらちゃんとしたモノを作ってみたいと思いました。TwitterでN高生に成りすましている人が多いので、「N高生が安心して使えるサービスがあっても良いな」と。クックパッドさんは「Slack(N高で使用しているコミュニケーションツール)」や開発環境が整っているので、これまで経験してきた企業さんとの違いなどが体験できたこともよかったです。
小久保:自分でサービスを作って、自分や友達がユーザーとして使い、フィードバックをもらって改善できるようなものを作るのは良いですね。
小室:チャレンジしてみて欲しいなと思ったのは、オープンソースウェアに携わってみてもいいんじゃないかなと。プルリクエスト(コードの変更のリクエスト通知)を使ってレビューを受ける流れを身に付けているので、興味あるものにぜひ。
足立:個人制作などで「フレームワーク」や「ライブラリ」を使ったりするのですが、普段使っているものに対して逆に改善したバージョンのプルリクエストなどを行い貢献していければなと思います。
小久保:クックパッドでは、キッチンを自由に使うことができます。ランチ時は社員が数名で一緒に料理をしたり、入社した人にはキッチンをちゃんと使えるようにオリエンテーションを実施しています。食材は会社で用意するので無料で使えるのですが、それぞれ値札が付いていて、ユーザーの立場で料理をする感覚を身に付けられるようになってますね。だいたい1食あたり300円を目安にしています。先日足立さんとも一緒にランチを作って食べましたよ。ナポリタンと卵スープです(笑)。
足立:キッチンオリエンの際には、カレーやサラダなども料理しました。
小久保:社内にはいろいろな国籍の方がいるのですが、例えばインドの方は本場のインドカレーを作ったりして、それを見ていた他の社員から「おいしそう」と会話が弾み、一緒に作ったり、社内コミュニケーションの場にもなっています。部署で定期的にチームランチをしていたり、エンジニアの社員も有志の社内イベントを実施していたりします。
足立:インターン期間中に「Hackrade」という社内向けの新しい技術に触れるイベントにも参加させていただきました。そこで触れた技術を開発するものに取り入れることにも挑戦しました。ハードウェア技術の内容も面白かったです。
小久保:「クックパッドマート」という新しいサービスがあるのですが、ネットで注文した商品を自宅ではなく職場やカラオケ店など好きな 場所、好きな時間で受け取ることができるのがポイントなんです。弊社オフィスも一つの受け取り場所になっているので冷蔵庫がオフィスの入り口にありますが、そこでは電子鍵を設定しているのでハードウェアの技術を取り入れたりしています。
Q:高校生やN高に対する期待やメッセージなどあれば教えてください。
小久保:今回のインターンシップのような取り組みは、これから新しい技術に触れる若い世代のみなさんに、クックパッドに興味を持ってもらう1つのきっかけになっていると思っています。また、N高さんからは昨年度、今年度と1名ずつ受け入れているので、今後も期待したいです。ちなみに、受け入れる枠は1名と決まっているわけではないです。レシピサービス以外にも、新規事業やIoT分野にも取り組んでいく予定なので、今後も学生から面白い企業だと思ってもらえるように私たちも頑張りますし、ぜひ今後もインターンに応募してもらいたいなと思っています。
小室:日常的に「プログラミングを楽しむ人」が増えてくれると嬉しいですね。学校で学ぶ刺激もあると思いますが、「日常的にプログラミングをしている人」。学校の授業はきっかけ作りだと思うようにして、やらされている感を持つよりも、自分で取り組んでみて、「できたー!」という感じで楽しんでほしいです。足立さんに「普段なにをしてるの?」と聞いたら、「プログラミングです。」ってやり取りがあって(笑)、好きでやってるのが重要ですよね。
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